エプソムC
レース回顧

ジャスティンカフェは少し出遅れて後方を進み、大外からメンバー最速の34.3秒で豪快に差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分45秒5(稍重)。ショウナンマグマが逃げて前半3F34.9秒、5F58.3秒(稍重)。中盤に11.9−12.0秒と緩んだことで2、3番手につけた馬が2、3着に粘り込んだ。ジャスティンカフェは重賞でスムーズさを欠いて勝ち切れないレースが続いたが、重賞7戦目で初制覇を飾った。テン乗りの横山和騎手が小細工せずに大外から追い込むレースで自分のスペースを確保し、能力&末脚の威力を引き出した。

毎日王冠で0.1秒差の2着、マイルCSで直線でごちゃついて0.4秒差の6着。やはりG3では能力が上なのだろう。賞金を加算できたため、秋はマイルCSが目標になる。横山和騎手は京王杯SCのレッドモンレーヴ(2人気)でもテン乗りで大外一気を決めている。昨年以降の重賞で1番人気では[3−0−1−3]、2番人気では[7−0−1−2]で計10勝。3番人気は[0−1−0−6]、4番人気以下は[0−1−1−42]。人気馬では結果を出しているが、人気薄では淡泊なレースで負ける傾向がある。

ルージュエヴァイユは大外17番枠から2番手につけ、メンバー12位の35.3秒で上がって0.2秒差の2着。差し追い込みタイプだが、スタートを決めて2番手から粘り込んだ。前走メイSは直線で前が壁になって追えず10着に終わったが、目一杯走らなかったことが叩き2戦目、中2週でプラスに出たようだ。父ジャスタウェイはエプソムC2着後に本格化し、天皇賞(秋)を制した。これで芝1800mは[3−1−0−1]。今後はクイーンS、毎日王冠を視野に入れながら、エリザベス女王杯を目指すことになりそうだ。

マテンロウスカイは出遅れた後に少し押して3番手につけ、メンバー6位の35.1秒で上がって0.2秒差の3着。2着とはクビ差。1枠から出遅れて前半脚を使ったこと、直線で荒れた内を通ったことが堪えている。2着馬の上がりを0.2秒上回っただけに勝負どころでもう少し強気に動いても良かったか。それでも重賞初挑戦で0.2秒差の3着に入ったように力をつけている。芝1800mで逃げたときは[2−1−0−0]。良馬場で逃げるレースが合っている。

ヤマニンサルバムは8番手から徐々に押し上げ、メンバー7位タイの35.2秒で上がって0.4秒差の6着。直線入り口で5番手に押し上げたが、直線で伸び切れなかった。仕上がりは良かっただけに稍重の馬場が影響したのか、中距離で経験のない速い流れが影響したのか。重賞では少し能力が足りない感もある。

インダストリアは5番手からメンバー7位タイの35.2秒で上がって0.5秒差の7着。内ラチ沿いをロスなく回ったが、道中力んで走って直線で伸び切れなかった。左回りだと集中力が持続しないようだ。他馬より重い58キロを背負い、内枠から道中荒れた内を通ってきたことも堪えた。得意の中山で見直したい。

[Home]