函館記念
レース回顧

ローシャムパークは道中8番手を進み、外からメンバー3位の35.8秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分1秒4(稍重)。ユニコーンライオンが逃げて前半5F60.0秒、後半5F61.4秒、上がりは36.6秒、ラップは12.0−12.2−12.4秒。道中のラップが大きく落ちない流れで前に行った馬は苦しくなり、差し追い込み馬が上位を独占した。ローシャムパークは最初の直線で揉まれて頭を上げたが、その後はルメール騎手がスムーズに導いて重賞初制覇を飾った。土曜の重馬場は合わないが、日曜は稍重に回復してそれほど時計、上がりが掛からなかったことが良かったのだろう。これで[5−2−1−1]で重馬場を除けば[5−2−1−0]。賞金を加算できたため、今後はG1、G2が視野に入るが、社台はいい馬が揃っているため使い分けになる。次走は札幌記念でサマー2000シリーズの優勝を狙ってくるか。

ルビーカサブランカはスタートを決めて内めの8番手を進み、メンバー7位の36.3秒で抜け出したが、外からローシャムパークに差されて0.4秒差の2着。直線でいつもほど伸びなかったのは、荒れた内を走ったこともあるのだろう。これで牡馬混合戦は[2−4−2−4]で右回りで55キロ以下なら[2−3−2−0]で3着以内を確保。前走巴賞で5着に負けたことで2キロ減の55キロで出走できたことも良かったのだろう。愛知杯を勝ち、チャレンジCで2着があるだけにハンデは少し恵まれている。成績にムラはあるが、条件が揃ったときはきっちり結果を出すタイプ。

ブローザホーンはスタートして流れに乗れず道中15番手を進み、直線で内を突いてメンバー2位の35.6秒で追い込んで0.4秒差の3着。道中内をロスなく回り、4コーナーから直線で外に出そうとしたが進路がなく、内に切れ込むロスがあった。荒れ馬場をこなすだけに勝負どころで荒れた内をそのまま通ってくれば連対できたのではないか。内を突いてからラストの伸び脚は目立っていた。前走不良馬場の烏丸Sを圧勝したのはダテではなく、重賞で通用することを示した。函館記念を3連覇したエリモハリアーのようなタイプ。来年は函館記念を勝つのではないか。

マイネルウィルトスは出遅れて離れた最後方を進み、大外を回ってメンバー最速の35.5秒で追い込んで0.4秒差の4着。昨年2着に入ったときと同じように出遅れて最後方からのレースになったが、今年は捲らずに追い込みに徹したことで4着だった。1年ぶりの出走で馬体が24キロ増えて少し太めが残っていた。不良馬場の福島民報杯(新潟)で大差勝ちしたようにタフな馬場を得意にしている。

アルナシームは8枠15番から5、6番手につけ、メンバー8位の36.5秒で上がって0.5秒差の6着。2着馬とは0.1秒差。3コーナーで外からローゼライトが上がってきたことで早めにスパートせざるをえなかったことが堪えた。直線で外からローシャムパークに交わされて飲み込まれそうになったが、そこからしぶとく伸びて2着と差がない6着に踏ん張った。折り合いを克服し、少しずつパフォーマンスを引き上げている。

ドーブネは道中内めの5番手につけ、勝負どころで押し上げ、直線で外に出して追ったが伸び切れず0.6秒差の8着。上がりはメンバー9位の36.7秒。馬場が回復せず、いつもより後ろで進めたことで直線で切れ負けした。藤田氏はセレクトセールで5億円で購入した馬。賞金は現在1億円。6億円のディープインパクト産駒アドマイヤビルゴの賞金は現在1.2億円。購入額を回収するのは難しそうだ。

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