キーンランドC
レース回顧

ナムラクレアは7枠14番スタートから7番手につけ、勝負どころで4番手に押し上げるとメンバー最速の35.2秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分9秒9(重)。シナモンスティックが逃げて前半3F34.3秒、上がりは35.6秒、ラップは11.5−11.8−12.3秒。重馬場で上がりの掛かる消耗戦になった。ナムラクレアは外を回って最速上がりで捻じ伏せる強い内容で重賞4勝目を挙げた。道悪を苦にしないタイプ。高松宮記念2着馬が重馬場で能力の違いを見せつけた。外枠から外を回って勝ち切ったように地力が強化されている。次走はスプリンターズS。G1前に重馬場で目一杯走ったことがどう出るか。

シナモンスティックは前半3F34.3秒で逃げ、メンバー6位の35.8秒で上がって0.1秒差の2着。道悪の経験はなかったが、逃げて馬場のいいギリギリのところをロスなく回って粘り込んだ。松岡騎手が強気なレースで上手く乗っている。北海道の芝1200m重賞は阪神芝1400mとリンクしやすいが、シナモンスティックは3走前にストークS(3勝C)を1分20秒9で勝っていた。今年の重賞で松岡騎手は[0−2−018−]、芝1200m以下では[0−2−0−0]。逆にいうと芝1600m以上は3着以内がない。

トウシンマカオは6枠12番スタートから5番手につけたが、外からナムラクレアに蓋をされ、直線で荒れた内に突っ込み、メンバー2位タイの35.5秒で上がって0.1秒差の3着。2着シナモンスティックとはハナ差。勝負どころで内からジュビリーヘッド(西村騎手)が外に出てきたことでナムラクレアとの間に挟まれて動けなかったことが堪えた。鮫島駿騎手がもっと積極的なレースでも良かったか。21年以降の6〜8月の芝1200mG3で鮫島駿騎手は良&稍重なら[2−4−2−0]。今回は重馬場だったが3着を確保した。

シュバルツカイザーは大外16番枠から3番手につけ、メンバー4位タイの35.6秒で上がって0.1秒差の4着。モレイラ騎手が早めに動いて勝ちに行ったが、そのぶん最後に伸び切れなかった。UHB杯、しらかばSを連勝したが、2番枠、4番枠で内枠だった。それでも2着と同タイムの4着に入り、重賞で通用するメドを立てた。

ゾンニッヒは8番手の外につけたが、直線で全く伸びずに1.0秒差の8着。前に行った馬が内をあけて外を回ったことで3、4コーナーで外々を回って脚を使い切ってしまった印象。使える脚が短いだけにある程度ロスなく進めて直線で一瞬の決め手を生かす形ではないと厳しい。道悪をこなすタイプだが、雨で馬場が悪くなり過ぎたことも影響したか。

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