ローズS
レース回顧

マスクトディーヴァは9番手の外からメンバー2位の33.2秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分43秒0はレコード。シャフリヤールの毎日杯1分43秒9のレコードを0.9秒更新した。ユリーシャが逃げて前半5F57.3秒のハイペース。前に行った馬は直線で一杯になり、差し追い込み馬が1〜4着を独占した。1着は社台RH、2着はサンデーR、3着は社台RH。G1に繋がるレースは社台の馬が活躍している。

マスクトディーヴァはハイペースで外から自分から動いて抜け出す強い内容で一気にパフォーマンスを引き上げた。前走同コースの1勝Cを1分47秒3(稍重)で勝った馬が良馬場の高速馬場、ハイペースで大きく時計を詰めて7番人気で重賞初制覇を飾った。祖母が強烈な末脚で重賞を3勝したビハインドザマスク。小柄な牝馬で春は馬体が華奢に映ったが、ひと夏越して馬体に実が入って少し良くなっていた。勝った新馬戦は重馬場、1勝Cは稍重だったが、馬体の造りから良馬場が合うのだろう。距離をこなすため、秋華賞の有力馬に浮上した。

ブレイディヴェーグはいつものように伸び上げるようにスタートして後方を進み、メンバー最速の32.9秒で追い込んで0.2秒差の2着。勝負どころでブライトジュエリー(鮫島駿騎手)に外からマークされ、直線でもスペースがなく追い出しが遅れたが、最後に鋭く伸びて2着まで追い上げた。並みの馬なら連対できない位置から最速上がりで伸びてきたように能力はG1級。前哨戦で権利を獲ればいいため、ルメール騎手は直線で鞭を1発しか入れてなかった。かなり速いタイムで走ったため、秋華賞では体調をキープできるかがカギになる。

マラキナイアは12番手からメンバー4位の33.4秒で上がって0.5秒差の3着。最後に川田騎手がガツンと追って持ってきた。馬体が14キロ増えて442キロになったことで少ししっかりしていた。ステイフーリッシュの半妹。昨年半姉のラリュエルはローズSで4着だったが、ひとつ着順を上げ、秋華賞の出走権を確保した。川田騎手では[2−0−1−0]で相性がいい。

アンリーロードは16番手からメンバー3位の33.3秒で追い込んで0.6秒差の4着。3着マラキナイアとはクビ差だったが、上がりは0.1秒上回っている。直線半ばで前にいたココナッツブラウンが外に寄れたため、内に切れ込んでバランスを崩したことが堪えた。そこがスムーズなら3着があったかもしれない。今後は条件戦を使ってオープン入りを目指すことになる。

ラファドゥラは9番手の外からメンバー6位の33.9秒で上がって0.9秒差の7着。ハイペースで中団から33.9秒で上がってレコードと同タイムで走っており、例年なら勝ち負けできそうだが、今年は特に連対した2頭が強過ぎた。栗東で調整したことが影響したのか、馬体が10キロ増えて少し太めが残っていた。絶対能力が高い馬。来年には牝馬限定重賞戦線に乗ってくる。

ソーダズリングは1枠2番から内ラチ沿いの好位につけ、直線で外に出してメンバー12位の34.6秒で上がって1.1秒差の8着。前半5F57.3秒のハイペースでも道中掛かっていた。武豊騎手は好位につけると折り合いを欠くことが多い。武豊騎手は6月以降の芝重賞では[0−0−0−12]、3番人気以内では[0−0−0−6]で不振が続いている。

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