神戸新聞杯
レース回顧
サトノグランツは3枠3番スタートから内ラチ沿いの中団を進み、直線で狭いところから捌いてメンバー2位の33.1秒で差し切りレースを制した。勝ちタイム2分23秒5はレコード。ファントムシーフが逃げて前半5F61.2秒のスローペース。後半5Fは57.2秒、上がりは33.6秒、ラップは10.7−10.9−12.0秒。高速馬場で流れが緩んで究極の上がり勝負になり、道中内ラチ沿いをロスなく回った3頭で決着。
サトノグランツは直線で前が壁になってごちゃついたが、狭いところを捌いて最後にひと脚使って突き抜けた。京都新聞杯でも激しい叩き合いを最後にひと伸びして制している。父の父ディープインパクト、父サトノダイヤモンドが神戸新聞杯を制しており、父子3代制覇となった。2頭は菊花賞も制している。弥生賞2着馬ワーケアの半弟が重賞2勝目を挙げて菊花賞に名乗りを上げた。川田騎手は日曜5勝で今絶好調。
サヴォーナは内ラチ沿いの3番手からメンバー5位タイの33.4秒で上がって頭差の2着。直線でジリジリと伸びて逃げたファントムシーフを交わして先頭に立ったが、最後にサトノグランツに強襲されて惜しい2着。これで芝2400m以上では[2−3−0−1]。G1の前哨戦に強いキズナ産駒。春は青葉賞で6着に終わってダービーに出走できなかったが、今回2着に入って菊花賞の出走権を確保した。
ファントムシーフはハナを切って前半5F61.2秒のスローペースで進み、メンバー8位タイの33.7秒で上がって0.1秒差の3着。スローの上がり勝負に持ち込んで直線でしぶとく粘ったが、最後に切れ負けした。それでも夏を越して馬体が成長し、乗り方次第で距離はこなせそうな雰囲気が出てきた。6月以降の芝重賞で武豊騎手は[0−0−1−12]、3番人気以内では[0−0−1−6]で不振が続いている。
ロードデルレイは5番手からメンバー7位の33.5秒で上がって0.1秒差の4着。最後は伸び切れなかったが、重賞初挑戦、距離延長でレコードで走っており内容は悪くない。陣営は中距離がベストとコメント。まだ馬体はパンとしていないが、中内田厩舎のロードカナロア産駒で素質は高い。今後は中距離を使ってオープン入りを目指すことになりそうだ。
ハーツコンチェルトは大外枠から9番手につけ、メンバー4位の33.3秒で上がって0.1秒差の5着。最後に外から伸びてきたが、上がりが早過ぎてガツンとした脚を使えなかった。内が有利な馬場で大外枠から外を回り、上がりが速くなり過ぎたことが堪えた。春は休み明けの若葉S4着の後、青葉賞2着、ダービー3着。ハーツクライ産駒で距離延長はプラス。賞金はギリギリだが、菊花賞に出走できたら要注意。
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