福島記念
レース回顧

ホウオウエミーズは11番手から3コーナーから外を回って徐々に進出し、メンバー4位の36.1秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分00秒9。テーオーシリウスが逃げて前半5F59.5秒、後半5F61.4秒、上がりは36.9秒、ラップは12.3−12.3−12.4秒。前が飛ばして上がりの掛かる消耗戦になり、11番手以降から追い込んだ馬が1〜3着を独占した。ホウオウエミューズは後方から捲って4コーナーで3番手に押し上げ、直線で抜け出して優勝。マーメイドS3着、七夕賞3着と重賞で善戦を続けてきた6歳牝馬が重賞初制覇を飾った。ロードカナロア産駒で決め手があるだけに流れが速くなって上がりの掛かる消耗戦になったことが良かったのだろう。今年9年目の池上厩舎は重賞初制覇となった。次走は年内なら中日新聞杯、年明けなら愛知杯になりそうだ。

ダンディズムは13番手からホウオウエミューズをマークして外から上がり、メンバー最速の35.9秒で上がってハナ差の2着。直線で外から馬体を併せたが、最後に同じ脚色になって交わせなかった。5走前の関門橋Sで中団から捲って1分58秒2で走って0.3秒差の2着に入った馬。長い距離を使われることが多いが、芝2000mの捲るレースが合っているのだろう。現役馬が少なくなったマンハッタンカフェ産駒の7歳セン馬がよく走っている。

カレンルシェルブルは13番手からメンバー2位タイの36.0秒で上がって0.2秒差の3着。道中2着ダンディズムの内にいたが、勝負どころでダンディズムが動いたときに吉田隼騎手が動かずに結果的に踏み遅れたことが堪えた。重賞では6戦して4着が最高だったが、初めて馬券圏内に入った。もう少しレースが上手くなれば、ローカルG3なら連対できる。

アナザーリリックは1枠1番から内ラチ沿いの15番手を進み、メンバー5位の36.6秒で上がって0.8秒差の9着。流れて外を回って追い込んだ馬が上位に入るレースで内から追い込んで伸び切れなかった。福島牝馬Sで大外から上がって差し切った馬。飛びが大きいため、小細工はしない方がいい。

ノースザワールドは伸び上がるようにスタートして6番手を進み、メンバー8位タイの37.1秒で上がって0.8秒差の10着。出遅れて先行できず、直線で挟まれる不利があった。G1を除き逃げ&先行では[3−6−1−0]だが、今回は流れたため先行しても厳しかったか。緩い流れで先行できるレースでは要注意。

[Home]