阪神カップ
レース回顧

ウインマーベルは2枠4番からスタートを決めて5番手につけ、メンバー9位タイの34.5秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分19秒3。ウイングレイテストが逃げて前半3F33.1秒、5F55.7秒、上がりは35.0秒、ラップは11.4−11.6−12.0秒。ハイペースで上がりの掛かる消耗戦になった。ウインマーベルは前に行った馬に厳しい展開になったが、3コーナーで外めに出してスペースを確保すると直線でしぶとく伸びて激しい叩き合いを制した。昨年のスプリンターズSと今年の京王杯SCで2着に入った馬がレコードに0.1秒差の好タイムで重賞2勝目を挙げた。叩き良化タイプで夏から4戦目で馬体がボリュームアップし、馬体、気配が良くなっていた。芝の道悪では[1−0−1−4]だが、良馬場では[4−4−2−3]で重賞では[2−3−0−3]。今年の高松宮記念は10着に終わったが不良馬場だった。今後はシルクロードSまたは阪急杯から高松宮記念を目指すことになりそうだ。

グレナディアガーズは13番手の外からメンバー最速の33.8秒で追い込んで0.1秒差の2着。ムーア騎手は「スピードに乗るまで時間が掛かって中団より後ろになった」とコメント。これまでは1分19秒台の高速決着、33秒台の上がりが問われるレースは苦手だったが、メンバー最速の33.8秒で上がって1分19秒4で走り、時計、上がりが速い馬場にも対応できることを示した。これで阪神芝1400mは[2−2−0−1]で阪神カップは1、2、2着。昨年勝ったダイアトニックといい、阪神芝1400m巧者は阪神カップで何度も連対する傾向がある。今後はフランケルの後継として社台スタリオンステーションで種牡馬入りする予定。

アグリは7枠14番スタートから内ラチ沿いの11番手を進み、直線で内から馬群を捌いてメンバー6位タイの34.1秒で上がって0.1秒差の3着。最後の直線で鋭く伸びて一瞬抜け出しかけたが、最後に外から2頭に交わされた。ルメール騎手は「ラスト50mで疲れてしまった」とコメント。馬体が10キロ増えて少し腹目が太かったことが影響している。前に行くと思われたが、ハイペースでルメール騎手が控えて内ラチ沿いをロスなく回ってきたことがプラスに働いた。10月以降の芝重賞でルメール騎手は[6−2−4−6]で複勝率66.7%。

ママコチャは7枠13番からスタートを決めて3番手の外につけ、メンバー11位の34.9秒で上がって0.2秒差の5着。1分19秒5で走ったが、最後にひと伸びがなかった。最終調教で脚捌きが少し硬く映ったが、パドックでも同様に硬さがあった。川田騎手は「ゲート、進み具合など本来の姿ではなかった」とコメント。スプリンターズSで目一杯に走って勝った反動が出たか。

ロータスランドは8枠15番から11番手を進み、メンバー4位タイの34.0秒で上がって0.2秒差の6着。岩田康騎手が馬群に突っ込んで伸びてきたが、3着に突っ込んだ京都牝馬S、スワンSほど切れる脚を使えなかった。前走16キロ増えた馬体がさらに10キロ増えて腹目が少し太く映った。それでも6歳牝馬が同コースの京都牝馬Sを勝ったときより0.2秒速い1分19秒5で走っている。

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