京都金杯
レース回顧
コレペティトールは1枠2番から押して内ラチ沿いの7番手を進み、直線で内からメンバー最速の35.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分33秒8。ドルチェモアが逃げて前半3F33.7秒、5F56.7秒のハイペース。2番手以下は離れていたが、速い流れ、緩い馬場で上がりの掛かる消耗戦になった。久々のAコース使用で内にグリーンベルトがあった。コレペティトールは前走元町Sを後方から内を突いて差し切ったが、今回は岩田康騎手が押して7番手につけ、前を射程圏に入れながら進めたことが大きかった。
直線で外に出して狭くなったが、そこで岩田康騎手が内に切り替えて捌いてきた。ジャスタウェイ産駒の4歳馬でキングオブドラゴンの半弟。前走3勝Cを勝った馬が昇級戦、最軽量の54キロ、8番人気で重賞初制覇を飾った。岩田康騎手は1月のマイル重賞に強いが、京都金杯はエイシンデピュティ、ライブコンサート、ケイデンスコールで勝っており4勝目となった。今年3月で50歳になる岩田康騎手は得意のイン突きで存在感を示した。コレペティトールは安田記念に向けてマイル重賞を使って行くことになりそうだ。
セッションは6枠11番から2番手につけ。メンバー12位タイの36.4秒で上がって半馬身差の2着。得意の緩い馬場でラスト1Fで先頭に立ったが、最後にコレペティトールに切れ負けした。2走前の仲秋Sは前半5F57.6秒で3番手から押し切って1分31秒9で勝ち、6着コレペティトールに0.4秒差をつけたが、同斤から1キロ差になり、岩田康騎手の得意のイン突きもあって逆転された。速い流れで先行してバテないのは今後も武器になる。前に行って粘らせるのが上手い坂井騎手とは[2−1−1−0]で好相性。
トゥードジボンは2枠4番から3番手につけ、メンバー8位の35.9秒で上がって0.1秒差の3着。2着とは頭差。芝1600mの2、3勝Cを逃げて連勝した馬が1番人気に支持され、前2走よりかなり速い流れになったが、先行して3着を確保した。稍重、重馬場で7、7着に負けており、良馬場が合うタイプだが、この日は良発表でも泥が跳ね上がる緩い馬場だった。3着に負けたが、昇級戦、速い流れ、緩い馬場を考えるとよく走っている。四位厩舎のイスラボニータ産駒。G1を除き藤岡佑騎手では[3−1−1−0]。
アヴェラーレは8枠18番から9番手につけ、メンバー3位の35.6秒で上がって0.3秒差の4着。内のグリーンを通った馬が有利な馬場で大外18番枠から外を回っては厳しかった。左回りでは最速上がりを連発しているが、右回りでは前走スワンSで7着に終わったように左回りほど切れる脚が使えない。左回りの芝1400〜1600mに使ってきたら注意したい。木村厩舎の管理馬は関西圏の重賞では不振傾向。
メイショウシンタケは1枠1番から12番手を進み、メンバー4位タイの35.7秒で上がって0.6秒差の6着。同枠のコレペティトールは岩田康騎手が押して7番手につけたが、メイショウシンタケはいつも通り後方からのレースだった。浜中騎手は1月の京都マイル重賞を7勝しているが、京都金杯は[0−2−0−9]。勝ち馬より3キロ重い57キロと勝ちに拘るレースをした岩田康騎手との差がモロに出た印象。
ドーブネは7枠15番手から4番手につけたが、直線で全く伸びずに1.3秒差の14着。ポートアイランドS、キャピタルSを連勝したが、前半5F59.9秒、60.1秒の緩い流れだった。内を通った馬が有利な馬場で外を回ったこともあるが、現時点ではマイルの速い流れは合わないのだろう。緩い流れで前に行って高速ラップでまとめて粘り込むレースができそうなときに注意したい。
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