東海S
レース回顧

ウィリアムバローズは7枠14番からスタートを決めて2番手につけ、3コーナーで先頭に立つとメンバー4位タイの36.0秒で上がってレースを制した。勝ちタイムは1分49秒2(重)。バビットが逃げて前半5F61.1秒。後半5F60.3秒、上がり36.0秒、ラップ12.2−11.7−12.1秒。同日の6Rの3歳1勝クラス(6頭立て)が前半5F61.1秒で東海Sと同じ流れだった。重馬場の割りに流れが緩んで最後までラップが落ちないレースになり前残りになった。ウィリアムバローズは2番手から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇を飾った。

これでダ1800mは[5−4−1−1]でみやこS14着を除き3着以内を確保。12番枠のバビットが逃げたことで14番枠からスムーズに2番手につけられたこと、オメガギネスが道中掛かって早めに上がってこなかったことがプラスに働いている。重馬場の京都で時計が速くなったときに課題があったが、1分49秒2で走って高速決着に対応できることを示した。フェブラリーSの出走権を獲得したが、前半5F61秒以上でしか走ったことがないだけにフェブラリーSに使う可能性は低そうだ。中原牧場は重賞初制覇。上村厩舎は今年6勝でリーディングトップ。

オメガギネスは5枠10番スタートから3番手につけ、メンバー6位タイの36.1秒で上がって0.2秒差の2着。1コーナーで頭を上げて折り合いを欠き、向こう正面でも力みながら走っていた。4コーナーで馬なりのままウィリアムバローズに並びかけたが、道中折り合いを欠いたことで直線で伸び切れなかったのだろう。折り合いを欠いたのはスタート直後に両サイドから挟まれて馬体が接触してスイッチが入ってしまったため。あれだけ折り合いを欠いて2着を確保したのは能力の証。相馬眼的にG1を狙えそうな馬。次走は状態面次第でフェブラリーSに向かう予定。

ヴィクティファルスは2枠3番スタートから内ラチ沿いの4番手につけ。メンバー6位タイの36.1秒で上がって0.4秒差の3着。直線でオメガギネスの外に出して追ったが、伸び切れなかった。2戦連続で馬体が10キロ増えていたが、4走前に18キロ減ったものが戻ったもので仕上がりは良さそうに映った。初ダートの太秦Sを勝ち、今回は重馬場の1分49秒台の決着に対応して3着。今後のメドは立ったが、パワータイプのため、良馬場の方が合っている。

ブライアンセンスは8番手からメンバー2位タイの35.9秒で上がって0.5秒差の4着。7枠13番スタートから終始外を回ったことで直線で伸び切れなかった。外を回ってきたが、上がりは勝ち馬より0.1秒、2着馬より0.2秒速い。前走花園Sではモレイラ騎手が内に入れて馬群を割って差し切っただけに内枠からロスなく進めれば際どいレースになったのではないか。京都ダ1800mを使ってから一戦ごとに着実にパフォーマンスを引き上げている。

オーロイプラータは大外16番枠から後方2、3番手を進み、大外からメンバー最速の35.3秒で追い込んで0.5秒差の5着。勝負どころでスマッシングハーツ(武豊騎手)が外から上がって行ったことで仕掛けが遅れ、そこで前と離されたことが堪えた。3、4コーナーで鞭が飛んで一杯になりかけたが、直線で強烈な末脚を繰り出したようにかなりの能力がある。適距離の2000m前後を使って賞金を加算できれば、地方交流重賞で活躍できそうだ。

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