東京新聞杯
レース回顧
サクラトゥジュールは1枠1番から内ラチ沿いの6番手につけ、メンバー5位の33.5秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分32秒1。ウインカーネリアンが逃げて前半3F34.4秒、5F57.8秒。逃げ切った昨年は前半5F57.1秒。昨年より緩い流れになり、内ラチ沿いを通って6番手以内につけた馬で決着。サクラトゥジュールはキング騎手が1枠1番を生かしてロスなく進み、直線で捌いて持ってきた。3走前にメイSを勝ったときと同じようなレースぶりで重賞初制覇を飾った。これで7番枠より内に入ったときは[3−5−0−1]。穴馬で狙ったが、やはり内枠から好位につけると強い。
昨年のニューイヤーSは10番手から外を回って最速の33.6秒で上がってクビ差の2着。逃げ切ったウイングレイテストは京成杯AHでソウルラッシュ(マイルCS2着)にクビ差の2着に入り、スワンSを制した。東京芝1600mは[1−2−0−1]で1勝Cを1分31秒7で勝ち、1分32秒2で2着があった。6番人気だったが、内枠を含め激走する条件が揃っていた。キング騎手はAJCCのチャックネイトに続き重賞2勝目。土曜の東京メインではシュトルーヴェで内から捌いて勝っている。日本のレースに慣れて好騎乗が目立つようになった。サクラトゥジュールは次走中山記念から安田記念か。
ウインカーネリアンは3枠5番から前半5F57.8秒で逃げ、メンバー12位の34.5秒で上がって0.2秒差の2着。マテンロウスカイが控えたことで昨年より緩い流れで逃げて最後までしぶとく粘り込んだ。前走ブリーダーズCマイルに遠征した馬が7歳になっても衰えがないことを示した。過去10年で7歳以上は[0−1−0−31]だったが、今年は7歳馬2頭で決着。ソングライン、シュネルマイスターが引退してマイル路線のレベルが下がってきたか。昨年の東京新聞杯で頭差の2着ナミュールはマイルCSを制した。今回ウインカーネリアンにクビ差の3着ホウオウビスケッツ(牡4)には注意していきたい。
ホウオウビスケッツは4枠8番から内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー10位の33.9秒で上がって0.2秒差の3着。2着とはクビ差。直線で外に持ち出したが、岩田康騎手はそのまま内を突けば2着はあったとコメントしている。昨年のダービーで0.2秒差の6着に入った馬が新馬戦以来となる芝1600mで8番人気で激走した。昨年東京芝2000mのフリージア賞を逃げて後半5F57.7秒でまとめて勝った馬。マイル戦で速い流れでもその持続力は衰えなかった。初めて33秒台で上がれたことは今後に繋がる。
アスクコンナモンダは1枠2番から内ラチ沿いの9番手から2位タイの33.2秒で上がって0.2秒差の4着。大穴馬で狙ったが、3着とはハナ差であと一歩だった。これまで稍重&重では[2−1−0−0]、1〜3月は[2−2−0−0]。想定より馬場の湿り気が残らず、ウインカーネリアンの逃げが昨年より緩くなったことがマイナスに働いたが、1分32秒3で走って重賞で通用することを示した。母アンナモンダ(Anna Monda)はドイツのG1馬。小柄な馬だが前向きさがあり、少しずつパフォーマンスを引き上げている。
マスクトディーヴァは大きく出遅れた後に11番手に押し上げ、メンバー2位タイの33.2秒で上がって0.4秒差の6着。出遅れて前半に脚を使い、大外を回って早めに仕掛けるレースをして1分32秒5で走って0.4秒差まで追い上げたのだから大したもの。今年はドバイターフ、大阪杯、宝塚記念あたりを使うとみていたが、社台の使い分けとマイル路線が手薄になったこともあるのだろう。岩田望騎手は芝重賞では1番人気[0−0−1−3]、4番人気以内[0−5−7−29]で勝ち切れないレースが続いている。
ジャスティンカフェは13番手の内を進み、直線で全く伸びずに1.1秒差の12着。上がりはメンバー8位タイの33.8秒。昨年は後方からメンバー最速の33.3秒で上がって0.1秒差の4着に入ったが、今年は昨年より緩い流れで切れる脚を使えなかった。仕上がりは良さそうに映ったが、マイルCSで中団につけた坂井騎手が後方から追い込むレースをしたところを見ると叩き台だったか。2週後のフェブラリーSに登録している。半弟メイクザビートはダート馬。初ダートでフェブラリーSに使ってくるか。
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