共同通信杯
レース回顧

ジャスティンミラノは出遅れた後に外から押し上げて2番手につけ、メンバー2位タイの32.6秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分48秒0。パワーホールが逃げて前半3F37.3秒、5F62.7秒。上がりは33.1秒、ラップは11.4−10.9−10.8秒。超スローペースで上がり勝負になり、前につけた3頭で決着。ジャスティンミラノは新馬戦を前半5F62.7秒で2番手からメンバー2位の33.4秒で抜け出して勝ったが、同じように2番手から抜け出して重賞初制覇を飾った。

超スローペースで折り合いを欠く馬が多い中、折り合いがついていた。例年なら条件戦より速い流れに対応できるかが問われるが、逆のパターンになった。それでもキャリア1戦でG1馬ジャンタルマンタルを完封したことを評価したい。能力の絶対値が高いのだろう。パドックでは502キロの大型馬でもバランスのいい馬体が目立っていた。次走は皐月賞に直行する予定。初の右回り、速い流れに対応できるかがカギになる。

ジャンタルマンタルは3番手からメンバー2位タイの32.6秒で上がって0.2秒差の2着。直線で外に持ち出して川田騎手の鞭が飛んで伸びてきたが、2番手につけたジャスティンミラノにひと伸びされて追いつけなかった。超スローペースで道中折り合いを欠いたが、上がり勝負で32.6秒で上がれたことは今後に繋がりそうだ。次走は皐月賞に直行することになりそうだ。皐月賞で結果が出なければ、NHKマイルCになる。

パワーホールは前半5F62.7秒の超スローで逃げ、メンバー8位の33.5秒で上がって0.4秒差の3着。札幌の新馬戦を逃げてメンバー最速の34.5秒で上がって勝ったが、ラスト3F11.2−11.2−11.1秒で尻上がりだった。エコロヴァルツが掛かってフラフラしたことで上がってくる馬がいなかったことがプラスに働いた。昆厩舎の管理馬はトップナイフがホープフルS2着(7人気)、マイスタイルが弥生賞2着(8人気)など2歳から3歳春の重賞で激走する馬が多いので注意したい。

ベラジオボンドは出遅れた後に押し上げて中団を進み、メンバー4位の32.9秒で上がって0.8秒差の6着。前半掛かったエコロヴァルツに前に入られてフラフラされたことで折り合いを欠き、スムーズなレースができなかった。前に行った馬に32秒台で上がるレースで馬群を捌いてくるのは難しかった。岩田望騎手は東京新聞杯では1番人気のマスクトディーヴァで6着に負けている。昨年の秋華賞でマスクドディーヴァで2着に入ってから芝重賞では[0−0−0−14]で不振が続いている。

ミスタージーティーは中団の後ろからメンバー5位の33.0秒で上がって0.9秒差の7着。直線で外から伸びてきたが、上がりが速過ぎて厳しかった。流れが遅過ぎて少し折り合いを欠き、道中スムーズさを欠いたことも堪えた。坂井騎手はゲート裏までのイレ込みが激しく、いい精神状態でレースに向かえなかったとコメント。パドックでも活気があり、芝1800m仕様に仕上げてきた印象があった。次走は若葉Sに向かう予定。矢作厩舎の管理馬で素質&能力は高いため、軌道に乗ってくると怖い。

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