京都牝馬S
レース回顧
ソーダズリングは7枠15番から9番手につけ、メンバー6位の33.9秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分20秒3。モズメイメイが逃げて前半3F34.5秒、57.4秒。上がりは34.5秒、ラップは11.6−11.5−11.4秒で尻上がり。直線で大きく横に広がっての叩き合いになった。ソーダズリングは中団の外からいい脚を長く使い、外から伸びてきたナムラクレアの追撃を振り切って重賞初制覇を飾った。武豊騎手は38年連続で重賞制覇となった。ソーダズリングは初の芝1400mだったが、速い流れで折り合いがつき、道中外からメイケイエールが掛かって上がって行っても折り合いを欠かず、武豊騎手の指示通りに動けていた。芝1600mの緩い流れでは掛かるため、やはり芝1400mの速い流れが合うのだろう。武豊騎手はマイルも6Fも視野に入るとコメント。次走は高松宮記念、または阪神牝馬Sになりそうだ。
ナムラクレアは道中14番手を進み、勝負どころで少し押し上げるとメンバー3位タイの33.6秒で外から追い込んでクビ差の2着。外からソーダズリングに迫ったが、相手がひと伸びして抜かせなかった。中団から尻上がりラップで勝ったソーダズリングを褒めるべき。想定より位置取りは後ろになったが、クビ差の2着まで追い上げて能力を示した。馬体が10キロ増えて過去最高の478キロ。休み明け、次の高松宮記念を見越した少し緩い仕上げだったのだろう。これまでG1は[0−1−2−3]で昨年は高松宮記念2着、スプリンターズS3着。次走は高松宮記念でG1獲りを目指す。
コムストックロードは後方2番手からメンバー2位の33.5秒で大外から追い込んで0.2秒差の3着。2月末で勇退する中野栄調教師の管理馬。近走大不振で単勝269倍で16番人気の伏兵が激走した。重賞では22年の葵Sでウインマーベルに0.4秒差の2着があったが、その後は不振が続いていた。外が伸びる馬場、差し追い込みが決まる展開でムルザバエフ騎手が後方でタメて大外から持ってきた。ムルザバエフ騎手が土日[3−2−2−11]、4番人気以内では[2−2−1−5]。年初に来日していた外国人騎手とはレベルが違う。
シングザットソングは中団の馬込みで脚をタメ、メンバー7位の34.0秒で上がって0.2秒差の5着。11番人気だったが、勝ったソーダズリングより2キロ重い57キロを背負い、馬場の荒れたところを通ったことを考えると連対した2頭とほとんど差はない。高野厩舎のドゥラメンテ産駒。パドックではチャカついて少し煩かったが、以前より道中折り合いがつくようになっている。フィリーレビューを勝った馬があらためて芝1400mが合うことを示した。
ロータスランドは大外18番枠から最後方を進み、直線で内を突いてメンバー最速の33.3秒で上がって0.3秒差の6着。昨年の京都牝馬S、スワンSに続き、大外18番枠。よほどJRAに嫌われているのか、ありえない確率で大外枠に入っている。外が伸びる馬場で内を突いたのはマイナスだった。今年の重賞で松山騎手は[0−0−0−10]、5番人気以内[0−0−0−7]で不振が続いている。ロータスランドは最速上がりを繰り出したように7歳牝馬でも衰えはない。次走は高松宮記念に向かう予定。
[Home]