小倉大賞典
レース回顧
エピファニーは7番手から勝負どころで押し上げるとメンバー3位タイの34.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分45秒1。セルバーグが逃げて前半5F57.2秒のハイペース。上がりは36.5秒、ラップは11.6−12.4−12.5秒。スタート直後に落馬したホウオウアマゾンが2、3番手につけたことで騎手たちが警戒して隊列が縦長になった。エピファニーは道中外めにいたが、勝負どころで内に入れてロスなく回り、直線で馬場のいい外に持ち出して差し切った。前半5F57.1秒のケフェウスSを1分57秒2で勝った馬。流れが速くなって折り合いがつき、テン乗りの杉原騎手が上手く立ち回って重賞初制覇を飾った。これで右回りの芝1800mは3戦3勝。前走中山金杯はスローペースで折り合いを欠いて11着。まだ折り合いに課題があるが、速い流れが合うため、クラスが上がった方がレースはしやすそうだ。エピファネイア産駒は昨年重賞3勝だったが、今年は既に5勝目。ブローザホーンが日経新春杯を勝っており、古馬になると重賞を勝てないデータを破りつつある。
ロングランは内ラチ沿いの10番手を進み、勝負どころで外に出すとメンバー最速タイの34.3秒で追い込んで0.2秒差の2着。ディセンバーSを大外一気で勝った馬が同斤の57キロ、4番手人気で再度大外から突っ込んだ。昨年の小倉大賞典は重馬場で1分49秒9で走って0.2秒差の4着。今年は1キロ重い57キロを背負って着順を上げた。カラ馬の影響を受ける馬がいる中、外が伸びる馬場で大外から追い込む自分のレースができたことが大きかった。丹内騎手で芝1800mなら[2−1−0−2]で相性がいい。
セルバーグは前半5F57.2秒のハイペースで逃げ、メンバー最下位の36.8秒で上がって0.3秒差の3着。カラ馬が2、3番手につけたことを警戒して後続が上がって来なかったことがプラスに働いた。最速上がりを繰り出した馬との上がりの差は2.5秒。例年は混戦のハンデ戦で4コーナーで馬群が圧縮されるが、カラ馬がいて4コーナーから直線で大きな差があった。これで芝1800mは[1−0−1−0]で2戦とも1分45秒台で走っている。中京記念を1分33秒0で逃げ切ったが、芝1800mも守備範囲。
アルナシームは4番手から勝負どころで早めに動き、メンバー7位の35.2秒で上がって0.3秒差の4着。カラ馬がいたことで勝負どころでセルバーグと大きな差があり、自分から動いて差を詰めに行ったことが堪えた。3着セルバーグとはハナ差。直線の最後にカラ馬が外に寄れたことで少し脚を余しており、それがなければ3着だったか。
フェーングロッテンは道中2番手を進み、メンバー12位の36.6秒で上がって0.7秒差の5着。道中カラ馬に絡まれ、4コーナーではカラ馬に内に入られたことで外に振られるロスがあった。勝ち馬には離されたが、近走前に行くレースができていなかった馬が先行できたことは今後に繋がる。去勢したが、パドックでは少し活気が戻っていた。
ゴールドエクリプスは中団の外を進み、勝負どころで押し上げたが、直線で一杯になって1.1秒差の12着。スタートで落馬したホウオウアマゾンにぶつけられる不利があり、前半力みながら走っていた。速い流れで外々を回るロスも響いた。次走は牝馬限定重賞の福島牝馬Sあたりになりそうだ。
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