中山記念
レース回顧
マテンロウスカイは4枠8番スタートから内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー4位タイの37.2秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分48秒1(稍重)。ドーブネが逃げて前半3F35.6秒、5F58.6秒。内ラチ沿いを通って前に行った3頭で決着。開幕週でも馬場がそれほど良くなく、土日のレースで内めが荒れていたが、内ラチ沿いは荒れていなかった。マテンロウスカイは先行して抜け出す正攻法のレースで7番人気の低評価を覆し、重賞初制覇を飾った。これで芝1800mは[3−2−2−1]で3番手以内につけたときは[3−2−1−0]となった。
横山典騎手は中山記念6勝目。過去10年では[3−2−0−0]で連対を確保している。昔から中山記念で内ラチに入れるのが上手いが、今回もかなり上手く内に潜り込んで絶好位につけることができた。競馬は直線で追える騎手に注目が集まるが、実はスタートと前半の位置&コース取りが大きなポイントになることが多い。横山典騎手は気分が乗らない馬に走らせることを強要しない方針。だから後方ポツンが多いのだろう。マテンロウスカイはG2を勝って賞金を加算できたため、次走大阪杯に使ってくるか。
ドーブネはハナを切って前半5F58.6秒で進め、メンバー10位タイの37.9秒で上がって0.3秒差の2着。前走前半5F56.7秒のハイペースになった京都金杯で惨敗したように速い流れは良くないが、開幕週で内ラチを逃げて前半5F58.6秒(稍重)の流れは許容範囲だったようだ。これで芝1800mは[2−2−1−2]で昨年の中山記念3着からひとつ着順を上げた。距離に関係なく逃げたときは[3−2−1−0]で3着以内を確保している。
ジオグリフは内ラチ沿いの4番手からメンバー6位タイの37.3秒で上がって0.4秒差の3着。この日5勝の戸崎騎手が内ラチ沿いの好位につけて持ってきた。直線で差し切りそうな勢いで伸びてきたが、最後に一杯になった。最近は以前より詰めが甘くなっている。これで芝1800mは[2−1−1−0]。これまで社台の使い分けでダートを使ってきたが、今後は芝の中距離を使うことになりそうだ。
ソールオリエンスは大外からメンバー最速の36.4秒で追い込んで0.5秒差の4着。内ラチ沿いをロスなく回った3頭で決着したレースで勝負どころで大外をブン回していた。速い流れの経験が少ないこともあるが、テン乗りの田辺騎手が騎乗して位置取りも後ろ過ぎた。馬格がないため、初の58キロも影響したか。
エルトンバローズは6番手から勝負どころで押し上げたが、直線で一杯になって0.9秒の7着。上がりはメンバー12位の38.0秒。西村騎手が終始ノメっていたとコメントしたように馬場の荒れた内めを走ったこが堪えたようだ。馬体は8キロ増えて過去最高の522キロ。少し腹目が緩い造りだった。
レッドモンレーヴは全く行く気がなく離れた最後方からブービーの15着。横山和騎手が騎乗したが、父の横山典騎手の後方ポツンを彷彿させた。父と息子は競馬を語り合っており、馬の気分が乗らないときは走ることを強要しないという点で一致しているのだろう。横山一家を狙うときはギャンブルになる。
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