阪神大賞典
レース回顧
テーオーロイヤルは4枠6番から内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー最速の34.8秒で抜け出して5馬身差で圧勝。勝ちタイムは3分6秒8(稍重)。ジャンカズマが逃げて前半5F63.7秒のスローペース、後半5F57.9秒、上がり35.1秒、ラップ11.7−11.8−11.6秒。前半、中盤に流れが緩んで後半5Fの高速ラップの持続力勝負になった。道中内ラチ沿いをロスなく回った馬が1〜4着を独占。テーオーロイヤルは3番手から抜け出す正攻法のレースでダイヤモンドSに続き重賞2連勝。これで芝3000m以上は[3−1−1−0]で今回大きくパフォーマンスを引き上げ、天皇賞(春)に王手をかけた。一時期不振に陥ったが、心身ともに充実して完全に復調している。次走は天皇賞(春)。ステイヤーズS、ダイヤモンドS、阪神大賞典と芝3000m以上のレースが続いている点がどう出るか。
ワープスピードは11番手から最内を通って3コーナーで5番手に押し上げ、メンバー5位タイの35.4秒で上がって0.8秒差の2着。先週の金鯱賞では川田騎手がプログノーシスでドゥレッツアの内から上がって圧勝したが、今回は内から上がって6番人気を2着に持ってきた。ステイヤーズSは荻野騎手が道中タメ過ぎて0.7秒差の4着、ダイヤモンドSは菅原明騎手がスタートで寄られて位置取りが悪くなって3着に終わったが、テン乗りの川田騎手がいい脚を長く使える持ち味を引き出した。次走は天皇賞(春)に向かうことになりそうだ。
ブローザホーンは内ラチ沿いの5番手からメンバー2位タイの35.3秒で上がって0.8秒差の3着。2着ワープスピードとはクビ差。初めての芝3000m戦で道中掛かり気味だったが、最後までしぶとく伸びて長距離戦にメドを立てた。1、2着馬より1キロ重い58キロを背負っていたことを考慮したい。中野厩舎から吉岡厩舎に転厩して緒戦となったが、パドックでは前走の馬体、気配をキープできていた。直前で1番人気になったのは緩い馬場の適性が考慮されたのだろう。次走は天皇賞(春)。高速馬場になったときに対応できるかがカギ。
プリュムドールは内ラチ沿いの8番手からメンバー2位タイの35.3秒で上がって1.0秒差の4着。向こう正面で内からワープスピードに抜かされたことで後手後手に回り、外を回されるロスもあった。向こう正面で内に入られないように和田騎手がもう少し締めていれば馬券圏内があったのではないか。長期休養から復帰して2度使ったことで馬体が絞れて気配が良くなっていた。賞金は少ないが、天皇賞(春)に向かう予定。
サヴォーナは道中5番手につけたが、勝負どころで位置を下げ、メンバー7位の35.6秒で上がって1.3秒差の6着。池添騎手は今年の重賞で内に拘っていたが、今回は外々を回っていた。6枠10番で内に入れにくかった面はあるが、結果的に内ラチ沿いを通った馬が1〜4着に来ただけにコース取りの差が出た印象。芝2400〜2600mは[2−4−0−1]だが、芝3000mは[0−0−0−2]。微妙に距離が長いのか。
[Home]