日経賞
レース回顧

シュトルーヴェは後方2番手を進み、勝負どころで6番手に押し上げるとメンバー最速の35.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分31秒4。マテンロウレオが大逃げして前半5F59.9秒。後半5F60.7秒、上がり36.2秒、ラップ11.8−12.0−12.4秒。1番人気のボッケリーニが早めに動いて勝ちに行ったが、直線で一杯になって差し追い込み馬が上位を独占した。シュトルーヴェは前走3勝Cを勝って昇級戦で重賞初挑戦だったが、直線で馬群を割って抜け出し4番人気で重賞初制覇を飾った。

これで57キロ以下で芝2200〜2500mでは[4−3−0−0]で6戦が上がり最速。前走JCベストレース受賞記念を最速の33.2秒で差し切って2分23秒6の好タイムで勝ったのはダテではなかった。右回りは初めてだったが、調教では問題なく動いており、やはり問題なかった。5歳セン馬だが、レースを使いながらパフォーマンスを引き上げており、まだ底を見せていない。アンティシペイトの半弟が天皇賞(春)に名乗りを上げた。鮫島駿騎手はテン乗りで上手く導いた。今年29勝でリーディング5位につけている。

クロミナンスは大外10番枠から6番手の外につけ、メンバー2位の35.6秒で上がって半馬身差の2着。大外枠から勝負どころで外を回っていい脚を長く使ったが、最後にシュトルーヴェに切れ負けした。前走AJCCで荒れた内を通って0.2秒差の3着に入った馬が大外を回ってボッケリーニを逆転しひとつ着順を上げた。7歳馬でもキャリア12戦。ここにきて馬体が充実して本格化してきている。直線の長い東京で切れる脚を使えるタイプ。天皇賞(春)に使う可能性もあるが、東京の目黒記念が目標になりそうだ。

マイネルウィルトスは6番手からメンバー3位の35.8秒で上がって0.2秒差の3着。勝負どころで4番手に押し上げ、直線で横山武騎手が目一杯に追ったが伸び切れなかった。これで芝2500mのG2は[0−3−1−0]。勝ち切れないが安定して走っている。

マテンロウレオは前半5F59.9秒で大逃げし、メンバー6位タイの36.4秒で上がって0.2秒差の4着。最後までしぶとく伸びて3着とはハナ差だった。昨年京都記念2着、大阪杯4着、天皇賞(春)5着に入ったようにこれくらいは走れる馬。横山典騎手が逃げて見せ場を作った。

ボッケリーニは4番手から直線で伸び切れず0.3秒差の5着。上がりはメンバー5位の36.2秒。22年日経賞以降、G2、G3では[2−6−0−0]だったが、1番人気に支持され早めに動いて勝ちに行き、詰めが甘くなった。堅実さが評価されて1番人気になるとこういうケースが多い。

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