マーチS
レース回顧

ヴァルツァーシャルは1枠1番から好スタートを切って内ラチ沿いの7番手につけ、勝負どころで外に出すとメンバー最速の36.2秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分50秒7。ミトノオーが逃げて前半5F60.9秒の速い流れ。上がりは37.7秒、ラップは12.5−12.3−12.9秒。速い流れでも逃げたミトノオー、2番手のペイシャエスが2、3着に粘った。ヴァルツァーシャルは直線でミトノオーとは差があったが、外から鋭く伸びて差し切り重賞初制覇を飾った。

中山ダ1800m巧者で内をロスなく回ると最後に弾ける脚を使えるタイプが1枠1番に入ったのに単勝11.4倍の7番人気というのは意外だった。テン乗りの斎藤新騎手が嫌われたのか。ヴァルツァーシャルは昨年のマーチSで本命◎で狙って最下位16着終わった馬。今年は人気がなく穴馬◎で狙ったが、3連単10万馬券的中でリベンジすることができた。ウシュバテソーロの高木厩舎の管理馬。レースを使いながら少しずつパフォーマンスを引き上げている。次走はかしわ記念あたりに使ってきそうだ。

ミトノオーは前半5F60.9秒の速い流れで飛ばし、勝負どころで後続を引き離し、メンバー12位タイの37.8秒で上がって0.1秒差の2着。道中ラップを落とさずに進め、まさに骨を切らせて肉を断つレースで後続に脚を使わせて粘り込んだ。これで中山ダ1800m[2−1−0−0]で3歳時に伏竜Sを逃げて2馬身半差で圧勝している。小回りの中山で飛ばすレースが合うのだろう。馬体が16キロ増えて全体的にボリュームアップして気配が良くなっていた。

ペイシャエスは2番手からメンバー8位タイの37.6秒で上がって0.6秒差の3着。2着ミトノオーとは3馬身差。直線でミトノオーに突き放されたが、最後までしぶとく粘って3着を確保した。トップハンデ58キロを背負って地力を示す3着。JDD2着、JBCクラシック3着はダテではない。

ブライアンセンスは7枠12番から4番手につけ、メンバー11位の37.7秒で上がって1.0秒差の6着。ミトノオーをマークして積極的なレースをしたが、直線で伸び切れなかった。速い流れで先行して息が入らなかったか。能力はあるが、色々なレースでキャリアを積んで地力強化中。

キタノリューオーは後方のまま見せ場なく1.6秒差の12着。2走前の師走Sは2着ヴァルツァーシャルに半馬身差をつけて勝ち、前走ボルックスSはヴァルツァーシャルに0.2秒差の2着に入ったが、今回は見せ場がなかった。ヴァルツァーシャルが勝っただけに物足りなさが残る。緩めの流れで追い込むタイプか。

横山武騎手のブライアンセンスは1番人気、横山和騎手のペイシャエスは2番人気。横山兄弟が騎乗するだけで人気になるため、馬券はそこを上手く利用したい。原騎手のキタノリューオーは5番人気。最近は原騎手もダートの活躍が評価されて人気になる傾向がある。

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