福島牝馬S
レース回顧

コスタボニータは1枠1番から内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー3位タイの34.6秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分46秒9。ウインピクシスが逃げて前半5F60.3秒でラスト4Fは11.6−11.8−11.6−11.6秒。流れが緩んで後半4Fの上がり勝負になり、前に行った馬が上位を独占した。向こう正面でシンリョクカが前の馬に乗り上げて前にノメって落馬競走中止し、少し後ろを進んでいたライトクオンタムがシンリョクカに乗り上げて落馬競走中止。これによって差し馬が早めに上がって来れなかったことも前残りに拍車をかけている。

コスタボニータは直線で前が壁になったが、外に持ち出すとひと伸びして差し切り重賞初制覇を飾った。落馬がなかったら直線で外に出すスペースがあったかは微妙なところ。岩田望騎手は重賞で1番枠では[0−1−3−14]、今年1番枠では[0−1−8−25]だったが、ようやく勝利を挙げた。ただし直線で前が壁になったところを見るとまだ1枠1番には不安がある。コスタボニータは使い込んでいるが、ヴィクトリアマイルに使ってくるか。適性を考慮するとひと息入れてクイーンSか。

フィールシンパシーは7枠14番から3番手につけ、メンバー7位タイの34.9秒で上がってクビ差の2着。ターコイズSを逃げて2着に粘り、前走中山牝馬Sで2番手から0.3秒差の4着に粘った馬が8番人気で激走した。好走しても人気になりにくいタイプで何度も穴をあけている。これで芝1800mは[1−1−1−3]で5戦で4着以内を確保。前に行ってしぶとい脚を使うレースで善戦を続けている。

ウインピクシスはハナを切って緩い流れで逃げ、メンバー10位タイの35.2秒で上がって0.2秒差の3着。これで右回りの芝1800mは[4−1−1−2]、逃げたときは[2−0−1−1]。昨年のクイーンSで0.2秒差の2着に入り、3着コスタボニータにハナ差先着した馬が得意の小回りの芝1800mで粘り込んだ。新馬戦以降3位以内の上がりを繰り出していないが、立ち回りの上手さで粘り込んでいる。

エミューは後方からメンバー最速タイの34.5秒で追い込んで0.9秒差の9着。落馬事故には巻き込まれなかったが、それによって仕掛けが遅れ、かつ前残りの展開では厳しかった。近走不振が続いているが、捲りが嵌まる展開、馬場になると一発ありそうなので注意したい。

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