青葉賞
レース回顧
シュガークンは4枠7番から好スタートを決めて内ラチ沿いの4、5番手につけ、直線で外に持ち出すとメンバー6位の33.9秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分24秒2。パワーホールが大逃げして前半5F59.5秒、後半5F60.7秒、上がり36.2秒、ラップ12.1−12.4−11.7秒。2番手のウインマクシマムは4馬身、3番手のシュヴァルツクーゲルは2番手から6馬身離れており、3番手以下は実質上がり勝負になった。シュガークンは好位から直線で抜け出して重賞初制覇。武豊騎手がスタートを決めて内ラチ沿いをロスなく回ってきたことが大きかった。
直線で強引に外に出したことでトロヴァトーレ、サトノシュトラーゼの進路を妨害したため、武豊騎手には過怠金3万円が課せられた。キタサンブラックの半弟で3連勝でダービーの出走権を確保。次走は武豊騎手でダービーに向かう予定。2月にデビューして今回が4戦目。父キタサンブラックも1月末にデビューしてダービーが5戦目で14着に終わっている。ただしキタサンブラックは全て関東圏のレースだったが、シュガークンは今回が初の関東圏だった。道悪巧者のため、馬場が渋ったら要注意。
ショウナンラプンタは8枠15番手から中団につけ、メンバー3位の33.6秒で上がって頭差の2着。前走ゆきやなぎ賞を最速の33.4秒で上がって勝った馬が外からいい脚を長く使ってダービー出走権を確保した。東スポ杯2歳Sは4着、ホープフルSは7着に終わったが、距離を延ばして着実にパフォーマンスを引き上げている。追って味のあるタイプでいい脚を長く使える。鮫島駿騎手はスプリント重賞に強いが、日経賞をシュトルーヴェで勝つなど、最近は長距離重賞で好騎乗を見せている。
デュアルウィルダーは8枠16番から中団の後ろを進み、メンバー最速タイの33.5秒で上がって0.1秒差の3着。モレイラ騎手が目一杯に追って持ってきたが、外枠スタートで位置取りが後ろ過ぎた。ダービーの出走権は獲れなかったが、未勝利戦を勝った直後で小差の3着に入ったことを評価したい。まだ馬は若いが、これからキャリアを積んでくれば、菊花賞あたりで素質が開花するのではないか。
サトノシュトラーセは後方から徐々に進出し、メンバー7位の34.0秒で上がって0.2秒差の4着。Mデムーロ騎手は直線で内から外に出てこられて不利を受けたのが痛かったとコメント。後方からいい脚を長く使っており、長距離の適性を示した。友道厩舎の管理馬は東京の長丁場に強い。将来的には目黒記念、AR共和国杯あたりで激走がありそうだ。
ヘデントールは出遅れて後方を進み、メンバー4位の33.7秒で上がって0.6秒差の8着。テン乗りのオシュア騎手が出遅れて後方のまま、ほとんど見せ場がなかった。新馬戦でジャスティンミラノの2着に入り、未勝利、1勝Cを強い内容で連勝したが、ルメール騎手から乗り替わるとここまで違うのかと思い知らせれた。心身とも成長すれば、重賞を勝てる馬。
トロヴァトーレは大外17番枠から6番手につけ、メンバー12位の34.8秒で上がって0.7秒差の11着。大外枠から終始外を回り、直線で内からシュガークンに外に弾き飛ばされたが、それを考慮しても物足りない内容。調教の動きは良くなっていたが、パドックでは以前よりこじんまり見せていた。レイデオロ産駒は重賞[0−0−0−7]。ひとまずは立て直しか。
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