京都新聞杯
レース回顧

ジューンテイクは1枠1番から内ラチ沿いの3、4番手につけ、メンバー最速の33.6秒で最内から抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分11秒2。ウエストナウが逃げて前半5F60.3秒の緩い流れ。後半5Fは58.2秒、上がりは33.8秒、ラップは11.2−11.3−11.3秒。前に行って道中内ラチ沿いをロスなく回ってきたキズナ産駒の2頭で決着。勝ったジューンテイクは好位から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇。芝2200mのすみれSで最速上がりを繰り出して2着に入ったのにも関わらず、前走若葉Sで5着に負けたことで8番人気(直前まで11番人気)だった。京都は基本的に内枠が有利だが、JRAは藤岡佑騎手を1枠1番に入れていた。過去10年でキズナ産駒はディープボンド、アスクワイルドモアに続き3勝目。今年はジャスティンミラノ、シックスペンスもキズナ産駒で当たり年になっている。ジューンテイクは次走ダービーに向かう予定。

ウエストナウはハナを切って前半5F60.3秒で進み、メンバー4位タイの34.0秒で上がって0.2秒差の2着。1コーナー手前で急に外に寄れてファーヴェント、プレリュードシチー、ハヤテノフクノスケの進路を妨害したため、横山典騎手は5月18日が騎乗停止、ウエストナウは平地調教再審査となった。前走未勝利戦を勝った馬がキャリア1戦、距離延長を克服し、しかもデビュー戦と全く違う逃げるレースで2着に粘って能力を示した。平地調教再審査のため、ダービーには出走できないが、今後に期待を持たせる走りだった。

ヴェローチェエラは10番手の馬込みを進み、4コーナーから直線で外に出すとメンバー2位の33.7秒で上がって0.3秒差の3着。前の2頭に追いつけなかったのは、外を回ったこともあるのだろう。前走ゆきやなぎ賞でショウナンラプンタ(青葉賞2着)にクビ差の2着に入った馬が2番人気で3着を確保。前走10キロ減った馬体がさらに6キロ減って少し細くなっていた。そのあたりの影響もあるのだろう。

アドマイヤテラは後方から勝負どころで2番手に押し上げ、メンバー8位の34.3秒で上がって0.5秒差の4着。3コーナー手前で内に寄れて減速し立て直すロスがあった。Mデムーロ騎手は耳を絞ったりフラフラしたり、真面目に走らないところがあるとコメント。スタミナがあり、いい脚を長く使えるタイプ。レイデオロ産駒は重賞で不振が続いているが、秋の菊花賞に向けて心身ともに成長を期待したい。

キープカルムは大外15番枠から後方を進み、勝負どころで外を回って押し上げるとメンバー3位の33.9秒で上がって0.5秒差の5着。外から伸びてきたが、最後はジリジリとした伸び脚だった。武豊騎手は微妙に距離が長いとコメント。使い込んでいるが、前走福島で勝っただけにラジオNIKKEI賞に使ってくるか。

インザモーメントは7番手から3コーナー手前で4番手に押し上げ、メンバー7位の34.2秒で上がって0.6秒差の6着。鮫島駿騎手は1コーナー前のアクシデントに過敏に反応し、リズムを取り戻すまでに時間がかかったとコメント。道中リズムが悪かったこともあるが、外を回ったことも影響したのだろう。

[Home]