葵S
レース回顧
ピューロマジックは8枠17番から抜群のスタートとダッシュ力で内に切れ込みながらハナを切って前半3F33.2秒で進み、メンバー10位タイの33.9秒で後続を完封してレースを制した。勝ちタイムは1分7秒1。2F目から10.6−10.7秒で飛ばしてラスト300mまで馬なりだったようにこのメンバーではスピードの絶対値が抜けていた。タイトルホルダーが8枠16番からハナを切って勝った天皇賞(春)も凄いダッシュ力だったが、横山和騎手は外枠からハナを切るのが得意なのだろう。これで芝1200mでは全て逃げて[3−2−0−0]。パドックでテンションが高かったり、レースでまじめ過ぎたり、色々と課題はあるが、今後のスプリント重賞路線で活躍できそうな馬。安田翔厩舎は日曜のダービーをダノンデザイルで制して土日重賞制覇となった。安田隆厩舎から転厩初戦で制した。父の安田隆調教師が引退したため、今後入厩する短距離馬の質も上がってきそうだ。
ペアポルックスは7枠13番からスタートを決め手2番手につけ、メンバー10位タイの33.9秒で上がって0.2秒差の2着。直線でピューロマジックを追ったが、最後に同じ脚色になって追いつけなかった。これで芝1200mは[2−1−0−0]で連対を確保。ハイペースでも楽に2番手につけたようにスピードと地力を兼ね備えており、ハイペースの耐性が強いタイプ。祖母はアイビスSD勝ち馬イルバチオ。ペアポルックスはまだ直線1000mに出走したことはないが適性は高いのではないか。アイビスSDに出走したら要注意。
ナナオは7枠14番から3番手につけ、メンバー9位の33.8秒で上がって0.2秒差の3着。道悪[3−1−0−0]で良馬場の高速決着に不安があったが、1分7秒3で走って不安を払拭した。420キロ台の小柄な牝馬だが、今回は馬体が14キロ増えて全体的にパワーアップしていた。京都芝1200mは基本的に内が有利だが、1〜5着は17−13−14−10−12番枠。例年はCコースに変更され、荒れた内がカバーされるが、今年はBコースのまま。前半に馬場のいい外からスピードに乗った外枠の馬が上位を独占した。
エトヴプレは少し出遅れて8番手の内を進み、メンバー6位タイの33.6秒で上がって0.4秒差の4着。少し出遅れたのが痛かったが、高速決着の芝1200mより芝1400m向きなのではないか。スピードはあるが、本質は地力タイプ。1番人気に支持されたのは藤岡佑騎手&藤岡健厩舎ということもあるのだろう。
ナムラアトムは13番手からメンバー3位タイの33.4秒で上がって0.4秒差の6着。道中馬込みで進めて直線で外から伸びてきたが、逃げた馬に33.9秒で上がられては厳しかった。1枠1番に入っただけにファルコンSのように先行する手もあったか。ナムラクレアの半弟だが、現状重賞では決め手不足。
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