目黒記念
レース回顧
シュトルーヴェは道中11番手を進み、直線で大外からメンバー最速の32.9秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分32秒3。ケイアイサンデラが逃げて前半5F61.8秒のスローペース。後半5F58.7秒、上がり33.8秒、ラップは11.2−11.2−11.4秒。ダービーと同様にスローペースで前に行った馬が有利な展開になったが、シュトルーヴェが大外からレースの上がりを0.9秒上回る強烈な末脚で差し切った。58.5キロの重ハンデを背負って前残りの展開で最速の32.9秒で差し切ったことを評価したい。これで3勝クラスから全て最速上がりで3連勝。アンティシペイトの半弟が5歳になって本格化してきた。過去10年でキングカメハメハ産駒は[5−1−1−11]で22年ボッケリーニ、23年ヒートオンビートに続き3連勝となった。今後はひと息入れて秋はオールカマーあたりからジャパンCを目指すことになりそうだ。
シュヴァリエローズは3番手からメンバー7位の33.6秒で上がってクビ差の2着。直線で内からサトノグランツ、外からクロミナンスに交わされそうになったが、そこからしぶとく伸びて2着を確保した。距離を延ばして京都記念4着、メトロポリタンS3着、目黒記念2着とひとつずつ着順を上げている。これまでの実績からは重賞実績馬に勝てそうになく10番人気だったが、56キロのハンデと西村騎手がスローペースで積極的なレースをしたことが良かったのだろう。
クロミナンスは5番手からメンバー4位タイの33.4秒で上がってクビ+頭差の3着。直線で一旦シュヴァリエローズを交わしたが、最後にひと伸びされて差し返された。4戦連続馬体減で8キロ減って484キロ。パドックでは落ち着いていたが、少し細めの造りだった。最後に伸び切れなかったのは、そのあたりと57.5キロのハンデなのだろう。重賞では3、2、3着で堅実だが、勝ち切れないレースが続いている。
サトノグランツは4番手からメンバー8位の33.7秒で上がって0.2秒差の4着。直線で前にいたバラジがフラフラして狭いところに入って行けず、最後はシュヴァリエローズの叩き合いに負けて川田騎手が諦めていた。いつもは最後までしぶとく伸びてくるが、海外遠征明けが影響したのか。今年の芝2200m以上の重賞で4歳馬は[0−2−1−21]。ダイヤモンドSからは[0−0−0−14]で不振が続いている。
マイネルウィルトスは9番手からメンバー6位の33.5秒で上がって0.3秒差の5着。ガツンと切れるタイプではないため、スローの上がり勝負で位置取りが後ろ過ぎた。この展開なら勝負どころで早めに押し上げる手もあったが、これが三浦化している横山武騎手なのだろう。先週は[0−0−1−13]、5番人気以内では[0−0−1−8]だった。兄の横山和騎手は葵S、父の横山典騎手は日本ダービーを制している。
[Home]