北九州記念
レース回顧

ピューロマジックはハナを切って前半3F32.2秒で飛ばし、4コーナーから直線で後続を引き離すとメンバー11位の35.6秒で後続を完封しレースを制した。勝ちタイムは1分7秒9(稍重)。ラスト3Fは11.1−11.9−12.6秒に落ちたが、速い流れで道中脚を使わされたことで切れる脚を使う馬がいなかった。予報より雨が降らずに重、不良に悪化しなかったことがプラスに働いている。葵Sを55キロを背負って1分7秒1で勝った馬が2キロ減の53キロで重賞2連勝。2戦連続でスピードの絶対値の高さを証明した。これで芝1200mは[4−2−0−0]。パドックではテンションが高いが、レースに行くとまじめに走っている。今年はセントウルSが左回りの中京のため、スプリンターズSに直行する可能性が高そうだ。

ヨシノイースターは8枠16番からスタートを決めて3番手につけ、メンバー5位タイの35.3秒で上がって半馬身差の2着。直線で差を詰めたが、最後は同じ脚色になって交わせなかった。北九州短距離Sを勝ち、オーシャンS4着、春雷S3着に入った馬が9番人気というのは人気の盲点だった。重、不良馬場は良くないが、適度に時計が掛かる稍重になったのが良かったのだろう。22年4月以降の重賞で丸山騎手は[0−0−1−27]で不振が続いていたが、2年3ヶ月ぶりに連対した。ヨシノイースターはサマースプリントシリーズの優勝を目指してCBC賞、セントウルSあたりを使うことになりそうだ。

モズメイメイは9番手から勝負どころで5番手に押し上げ、メンバー3位の35.1秒で上がって0.4秒差の3着。直線で1番人気のサーマルウインド(川田騎手)と接触して強引に上がってしぶとく伸びてきた。昨年の葵Sを1分7秒1で逃げ切った後大不振が続いていたが、16番人気で3着に入り大穴をあけた。国分恭騎手は外側に斜行してサーマルウインドの進路を妨害したことで戒告を受けている。モズメイメイは攻め駆けするタイプだが、1週前に坂路で49.5秒の1番時計を出していた。次走はアイビスSDに向かう予定。

カンチェンジュンガは11番手からメンバー最速タイの34.9秒で上がって0.4秒差の4着。3着とはクビ差。直線でグランテストとナナオに挟まれてスペースがなくなり、外に持ち出すロスがあった。最後は伸びてきただけにスムーズなら馬券圏内だった可能性が高い。斎藤騎手が負傷で急遽田口騎手が騎乗したこともあるか。春雷Sで外を回ってサトノレーヴに0.2秒差の5着に入ったのはダテではない。ビッグアーサー産駒でスプリント能力が高い。次走はCBC賞に向かう予定。

ナナオは7番手からメンバー5位タイの35.3秒で上がって0.5秒差の6着。7枠14番から外を回って直線で伸び切れなかった。重馬場[2−1−0−0]の道悪巧者。雨が降らず稍重止まりになったこともマイナスだった。

ペアポルックスはスタートを決めて2番手につけたが、直線で全く伸びず1.8秒差の17着。稍重で前半3F32.3秒の速過ぎる流れでピューロマジックを追いかけたことが影響したのだろう。使い込んだため、ひと息入れることになりそうだ。

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