プロキオンS
レース回顧

ヤマニンウルスは6枠11番からスタートを決めて4番手を進み、勝負どころで押し上げて4コーナーで先頭に立つとメンバー7位の37.5秒で抜け出して3馬身差で圧勝した。勝ちタイムは1分42秒7。ブルーサンが逃げて前半5F58.6秒の速い流れ。上がりは37.8秒、ラップは12.6−12.6−12.6秒。ハイペースで差し追い込み馬が突っ込んでもおかしくない展開になったが、先行した人気馬2頭で決着した。ヤマニンウルスは先行して早め先頭から押し切る横綱相撲のレースで圧勝。これでデビューから5連勝。小倉ダ1700mの新馬戦を1分44秒3のレコードで4.3秒差の大差をつけて圧勝した馬が重賞初制覇を飾った。536キロでデビューした馬が一戦ごとに馬体が増えて584キロ。パドックでは雄大な馬体が目立っていた。これまで速い流れの経験がない点が懸念されたが、あっさりクリアしてパフォーマンスを引き上げた。大排気量エンジンを搭載しており、まだこれから強くなる。今年の最大目標はチャンピオンズC。今の賞金で足りないようならチャンピオンズCの前に使うことになりそうだ。

スレイマンは5番手から4コーナーで3番手に押し上げ、メンバー8位の37.8秒で上がって0.5秒差の2着。勝負どころで動いたヤマニンウルスを追いかけたが、最後は逆に突き放された。これでダ1700mは[2−2−1−0]で複勝率100%をキープ。前走平安Sは10着に終わったが、やはり道中緩みがない流れが合うのだろう。ドナウブルー、ジェンティルドンナの半弟。この一族は奥手でスレイマンは6歳馬でも今が旬。今回は勝ったヤマニンウルスが強過ぎたが、近いうちに重賞制覇のチャンスがありそうだ。

マリオロードは1枠1番から10番手の内を進み、メンバー6位の37.4秒で上がって0.6秒差の3着。前3走OP特別で5着に負けた馬が12番人気で激走した。内をロスなく回ってきたこと、速い流れで消耗戦になったことが良かったのだろう。テン乗りの松山騎手が上手く乗っている。

ハピは11番手から勝負どころで大外を回って6番手に押し上げ、メンバー4位タイの37.3秒で上がって0.6秒差の4着。3着とはクビ差。大外をブン回していい脚を長く使ったが、結果的にロスが大きくなり過ぎた。それでも初のダ1700mで1分43秒3で走って能力を示した。

ブラックアーメットは13番手からメンバー4位タイの37.3秒で上がって0.9秒差の8着。いつもほど切れる脚を使えなかった。22年以降、福島ダ1700mでは[2−1−1−1]だが、福島以外では[0−0−0−11]。小倉の阿蘇Sで1分42秒3で走って4着があり、乗り方次第で小倉でもやれる。

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