アイビスSD
レース回顧
モズメイメイは7枠15番から7番手につけ、メンバー2位の32.8秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは55.3秒。マウンテンムスメが逃げて前半3F32.5秒。11番枠より外に入った馬が1〜6着を独占した。直前の雨で馬場が少し緩んで時計が掛かった。モズメイメイは道中ウイングレイテストの後ろを進み、最後にウイングレイテストの内から伸びてきた。レースのときは前からの風が強くなっており、道中馬込みで風をよけながら進めたことがプラスに働いている。重心の低い走法も合っていたのだろう。国分恭騎手が外に拘らずに上手く乗っている。葵Sを逃げて1分7秒1でルガル(シルクロードS圧勝)に勝ったが、1000m通過が55.6秒で2F目から5F目かで10秒台のラップだった。前走北九州記念で3着に入った馬が大不振を乗り越えて完全復活。次走はセントウルSでサマースプリントシリーズの優勝を目指す予定。
ウイングレイテストは6枠12番から5番手につけ、メンバー7位の33.1秒で上がってクビ差の2着。直線1000mは馬格があって斤量が軽い馬が活躍する傾向があるが、今年は59キロを背負ったウイングレイテストが2着、57キロを背負った牝馬テイエムスパーダが3着に入った。ウイングレイテストはG2のスワンS勝ち馬、テイエムスパーダはG2のセントウルS勝ち馬。これがG2勝ち馬の底力なのだろう。松岡騎手はレース中に2度ムチの使用法(過剰使用)の制裁を受けた。1度目は過怠金10万円。2度目が今年の累計7回目に達したため開催1日の騎乗停止。ウイングレイテストは7歳馬でも風格がある。ダイワメジャーのように前に行って崩れにくい馬になってきている。
テイエムスパーダは8枠17番からスタートを決めて2番手につけ、メンバー11位の33.5秒で上がって0.1秒差の3着。ラスト1Fで外から迫られたがそこからひと伸びして3着を確保。22年のCBC賞を逃げて1分5秒8のレコードで勝ったが、1000m通過が53.8秒。昨年のセントウルSを逃げて1分7秒2で勝ったが、1000m通過が55.5秒だった。直線1000mは初めてだったが、最後までしぶとく伸びて適性を示した。勝ったモズメイメイより2キロ重い57キロを背負っていたことを考慮しておきたい。
ディヴィナシオンは7番手からメンバー5位タイの33.0秒で上がって0.2秒差の4着。最後にウイングレイテストとテイエムスパーダの間から伸びてきたが、最後は脚色が一緒になり交わすところまで行かなかった。飛びが大きいだけに直前の雨で馬場が緩んだことが微妙に影響した印象。今回は韋駄天Sで不利を受けて4着に入ったため5番人気に支持されたが、本来は人気にならないタイプ。嵌まると激走があるので注意したい。
チェイスザドリームは7枠13番から3番手につけ、メンバー12位タイの333.6秒で上がって0.4秒差の9着。前走韋駄天Sを勝ったことで1番人気に支持されたが、中9週の間隔が影響したのか、新潟に輸送して馬体20キロ増で太め残りだった。矢作厩舎は今年32秒でリーディング2位だが、重賞では[0−1−1−27]でシンエンペラーの弥生賞2着、ダービー3着があるのみ。重賞で不振が続いている点に注意したい。
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