エルムS
レース回顧
ペイシャエスはスタートを決めて馬込みの5番手につけ、メンバー2位の36.7秒で馬群を割って抜け出しレースを制した。勝ちタイムは1分44秒0。ミトノオーが逃げて前半4F49.3秒(稍重)の緩い流れになり、先行した3頭で決着。勝ったペイシャエスは勝負どころで横山和騎手の鞭が飛んだが、最後までしぶとく伸びて先に抜け出したドゥラエレーデを差し切った。2、3着馬より1キロ重い58キロを背負い、最後は地力で捻じ伏せた。G1のJDDで2着、JBCクラシックで3着がある馬が重賞3勝目を挙げた。昨年のエルムSは流れに乗れず8着に終わったが、今年は前走マーチSから騎乗した横山和騎手が上手く導いて巻き返した。これで横山和騎手はエルムSで[2−2−1−4]。18年にハイランドピークで自身の重賞初制覇を飾ったレースで思い入れがあるのだろう。賞金を加算できたため、秋はJBCクラシック、チャンピオンズCを目指すことになりそうだ。
ドゥラエレーデは2番手追走から3、4コーナーで先頭に並びかけ、メンバー4位の37.0秒で抜け出したが、最後にペイシャエスに交わされてクビ差の2着。テン乗りの武豊騎手が2番手につけて積極的なレースをしたが最後に少し甘くなった。それでも久々のダ1700mで小回り適性を示す2着。ドバイ遠征明けでも調教診断で1位評価したように調教は動いていたが、フェブラリーSより8キロ増で少しフックラとした造りだった。次走は中1週で札幌記念に向かう予定。芝のホープフルSを勝っており、ハナ差2着のトップナイフは札幌記念で2着に入っている。
テーオードレフォンは7枠12番から3番手の外につけ、メンバー5位の37.1秒で上がって0.3秒差の3着。外枠から外々を回ったが、最後までしぶとく伸びてきた。大沼S4着、マリーンS3着、エルムS3着は全て勝ち馬と0.3秒差。詰めが甘く勝ち切れないが、相手なりに堅実に走っている。
ミトノオーはハナを切ってマイペースで進め、メンバー11位タイの37.7秒で上がって0.8秒差の5着。前半4FはマーチSが49.0秒、平安Sが48.5秒。今回は49.3秒(稍重)。ある程度速い流れで後続に脚を使わせて粘り込むタイプだけに流れが遅過ぎた。他馬がじっくり構える長い距離が合っている。
ヴィクティファルスは後方2番手から大外を回って4コーナーで8番手に押し上げ、メンバー3位の36.8秒で上がって0.9秒差の6着。流れが緩んで前残りになっただけに位置取りが後ろ過ぎた。スタートは出たが、内のユティタムがバカついたことでスペースがなくなり位置取りが悪くなった。馬は復調してきている。
[Home]