札幌記念
レース回顧
ノースブリッジは大外12番枠からスタートを決めて離れた2番手につけ、メンバー2位タイの35.0秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分59秒6。アウスヴァールが大逃げして前半5F60.5秒。後半5F59.1秒、上がり35.5秒。前半流れが緩んだが、5F目から最後まで6F11秒台のラップが続き、持続力が問われるレースになり、内ラチ沿いをロスなく回った3頭で決着。ノースブリッジは2番手から抜け出す正攻法のレースで重賞3勝目を挙げた。大逃げする馬がいると2番手から流れ込む馬が多いが、そのパターンになった。
プログノーシスが出遅れて最後方からのレースになり、シャフリヤールが勝負どころでごちゃついて上がって来れなかったことが有利に働いたが、持続力、体力があるからこその勝利なのだろう。海外遠征でアミールT4着、クイーンエリザベス2世C3着と強敵相手に揉まれたことで地力が強化されている。北海道は初めてだったが、洋芝適性を示した。今後はG1制覇を目指して天皇賞(秋)、ジャパンC、有馬記念の王道を歩むことになりそうだ。
ジオグリフは2枠2番からスタートを決めて内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー3位タイの35.0秒で上がって0.3秒差の2着。道中ノースブリッジの後ろにつけ、直線で外に出して追ったが馬体を併せるところまで行かなかった。22年の皐月賞を勝ってから連対がなかったが、12戦ぶりに連対した。札幌2歳Sを圧勝したように北海道の洋芝が合っているのだろう。勝ち切れないが、今年は好位の内につけて3、5、6、2着で大崩れなく堅実に走っている。
ステラヴェローチェは馬込みの6番手を進み、直線で内からメンバー2位の34.9秒で上がって0.4秒差の3着。横山典騎手が外枠から内に入れてロスなく回り、直線で内から捌いて持ってきた。勝負どころで押しても進んで行かず、前と離されたことが堪えた。大阪杯で0.1秒差の4着に入ったのはダテではなく、初の洋芝で適性を示した。脚元に爆弾を抱えているが、流れと位置取りがマッチすれば復活重賞Vがあってもおかしくない。
プログノーシスはゲート内で暴れて大きく出遅れて最後方を進み、4コーナーで大外を回って押し上げ、メンバー最速の34.4秒で大外から追い込んで0.5秒差の4着。川田騎手が最後方からスパートのタイミングを窺っていたが、ラスト6F11秒台のラップになって上がって行けず、4コーナーで大外を回って追い込むレースになった。昨年は内が荒れた馬場で各馬が内を避けたため内から上がって行けたが、今年は馬場が良く外を回るしかなかった。パドックでは後肢の踏み込みが少し浅かった。調教は動いていたが、豪コックスプレートが控えているため、目一杯の仕上げではなかったのだろう。
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