札幌2歳S
レース回顧
マジックサンズは6番手から勝負どころで馬なりのまま2番手に押し上げ、メンバー3位の36.6秒で上がって内から伸びたアルマヴェローチェとの叩き合いをハナ差で制した。勝ちタイムは1分50秒3(重)。アスクシュタインが逃げて前半5F61.0秒。上がりは37.2秒、ラップは12.6−12.2−12.4秒。重馬場で道中ラップは緩まずタフなレースになった。稍重、稍重、重の北海道の芝1800mの新馬戦を勝ってきた3頭で決着。小回りの芝1800m、道悪の経験が問われるレースになった。
マジックサンズは新馬戦と同様に早めに押し上げるレースで最後は内を突いたアルマヴェローチェを力で捻じ伏せた。今年の2歳戦で須貝厩舎は[7−2−0−1]で現在5連勝中。この後の2歳重賞も期待できそうだ。佐々木騎手は函館2歳Sのサトノハルナバルに続き重賞2戦目。昨年は68勝して12位だったが、今年は53勝して11位。キャリアを積んで着実に成長している。賞金を加算できたため、休養してホープフルSに直行する手もあるが、速い上がりに対応できるかを試すために東スポ杯2歳Sを使う可能性もありそうだ。
アルマヴェローチェは1枠1番から馬込みの中団を進み、4コーナーから直線で内に入れるとメンバー最速の36.3秒で上がってハナ差の2着。同コースの新馬戦を逃げて勝ったが、今回は差すレースで2着に入った。勝負どころで横山武騎手が空いた内を通ってロスなく回れたことがプラスに働いている。人気はなかったが、調教診断で4位に評価したように仕上がりが良かったのだろう。最終週でも内は最後まで死ななかった。
ファイアンクランツは少し出遅れた後に寄られて後方を進み、勝負どころで5番手に押し上げるとメンバー2位の36.4秒で上がって0.2秒差の3着。新馬戦は3番手から4コーナーで先頭に並びかけて押し切ったが、今回は位置取りが悪くなったことが堪えた。佐々木騎手はマジックサンズ、ファイアグランツの新馬戦に騎乗していたが、マジックサンズを選択。ファイアグランツはテン乗りの鮫島駿騎手だった。
モンドデラモーレは大外12番枠から5番手につけ、勝負どころで押し上げメンバー6位タイの37.8秒で上がって0.8秒差の4着。東京芝1800mの新馬戦(稍重)を勝った馬が大外枠から早めに動いて勝ちに行ったが最後に力尽きた。相手なりに堅実に走るタイプ。今後の2歳戦でものさしになりそうな馬。
マテンロウサンは3番手につけたが、直線で一杯になって1.1秒差の6着。上がりはメンバー8位の37.9秒。重馬場で新馬戦より速い前半3F36.3秒で先行したことが影響したのか。ダート馬が多いイントゥミスチーフ産駒で重馬場はプラスに働きそうだが、新馬戦の走りを見ると現時点では良馬場の方が良さそうだ。
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