新潟記念
レース回顧
シンリョクカはスタートを決めて2番手につけ、メンバー8位タイの34.4秒で後続を完封しレースを制した。勝ちタイムは1分58秒0。アリスヴェリテが逃げて前半5F58.9秒。後半5F59.1秒、上がり35.0秒、ラップ11.8−11.3−11.9秒。シンリョクカは2番手から抜け出して最後はセレシオンに迫られたが、ハナ差凌ぎ切って重賞初制覇を飾った。木幡初騎手、竹内正厩舎も重賞初制覇となった。
阪神JFでリバティアイランドの2着、オークスで2着ハーパーに0.3秒差の5着、エリザベス女王杯で0.5秒差の9着とG1で善戦していた。母レイカーラは新潟巧者。大逃げする馬がいると先行した馬が雪崩れ込むことが多い点を考慮して穴馬で狙ったが、単勝26倍の8番人気で激走した。今年のダービーは皐月賞出走取消のダノンデザイルが優勝。シンリョクカは前走福島牝馬Sで落馬競走中止で骨折。今年は普通では考えられないことが起きている。今後は府中牝馬Sからエリザベス女王杯を目指すことになりそうだ。
セレシオンは出遅れた後に鞭を入れても進んで行かず最後方を進み、直線で馬群を捌きならメンバー最速の32.8秒で上がってハナ差の2着。勝ったシンリョクカの上がりを1.6秒上回っており、もう少しまともな位置につけて外に出せれば勝っていたのではないか。これで3戦連続で新潟を使って上がりは33.4秒、33.1秒、32.8秒で全てメンバー最速。一戦ごとにパフォーマンスを引き上げており、気難しさが改善されればいつ重賞を勝ってもおかしくない。昨年以降の重賞で荻野極騎手は[0−2−4−26]。
キングズパレスは7番手の外からメンバー4位タイの33.4秒で上がって0.1秒差の3着。7番手でも前とは離れていた。勝ったシンリョクカの上がりを1.0秒上回っており位置取り負けの感が強い。これで芝2000mは[2−5−1−0]で左回りでは[0−3−1−0]。崩れていないが、差して届かないレースが続いている。調教の動きは目立っていたが、パドックでは少し気配が落ちていた。春からずっと使われ、暑い時期に長距離輸送が続いた影響があったか。
レッドラディエンスは9番手からメンバー4位タイの33.4秒で上がって0.3秒差の5着。4着ゴールドプリンセスとは半馬身差。4着ならサマー2000シリーズ優勝だった。好スタートを切った後に戸崎騎手が後方に控えたことが影響している。トップハンデ58.5キロを背負っていたし、強気に好位につけられない大人の事情でもあるのだろう。友道厩舎のディープインパクト産駒。キャリアを積んで地力は強化されている。
エーデルブルーメは出遅れて後方2番手を進み、大外からメンバー2位の33.1秒で上がって0.4秒差の7着。大外から切れる脚を使ったが、さすがに位置取りが後ろ過ぎた。川田騎手は福永厩舎の管理馬で重賞を勝ちたいはずだが、なぜここまで後方に控えたのかは不明。アリスヴェリテの大逃げで消耗戦になるとみていたのか。パドックでは馬体、気配が目立っていた。福永厩舎は仕上げが上手い。今年G1を勝つのではないか。
[Home]