京成杯AH
レース回顧

アスコリピチェーノは5枠10番から9番手につけ、直線で外からメンバー2位の32.7秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分30秒8。オーキッドロマンスが逃げて前半5F57.3秒。上がりは33.5秒、ラップは11.4−11.2−10.9秒で尻上がり。超高速馬場で32秒台で上がった馬がワンツーを決めた。アスコリピチェーノは中団の外からあっさり抜け出して快勝。単勝1.5倍の断然人気に支持され、危なげのない内容で重賞3勝目を挙げた。ルメール騎手はトップレベルのマイルG1を勝てるとコメント。前走と馬体重は変わっていなかったが、休み明けでも馬体の張りが良く、パドックでの気配が目立っていた。次走はオーストラリアのゴールデンイーグル(G1、芝1500m、1着賞金約5億円)に向かう予定。

タイムトゥヘヴンは8枠15番スタートから後方2番手で脚をタメ、メンバー最速の32.4秒で上がって0.2秒差の2着。22年のダービー卿CTを15番手から最速の33.7秒で差し切った馬が14番人気で大波乱を演出した。休み明けを除き、良馬場の中山芝で56キロ以下では[2−3−0−2]、芝1600mでは[1−2−0−1]でニュージーランドT2着、ダービー卿CT1着、京成杯AH2着。調教の動きが目立ち、2年半ぶりに激走の条件が揃ったため大穴で狙ったが正解だった。6歳馬でも活気があり、まだ衰えていない。

サンライズロナウドは内ラチ沿いの3、4番手を進み、メンバー6位タイの33.4秒で上がって0.2秒差の3着。直線で内から抜け出したが、外から32秒台で上がった2頭に切れ負けした。12年の京成杯AHはレオアクティブが1分30秒7のレコードで勝ったが、横山典騎手が騎乗していた。高速馬場の京成杯AHを得意にしており、今回は内をロスなく回って持ってきたが、馬が力をつけていることもあるのだろう。阪急杯でウインマーベルに0.1秒差の3着に入った馬。芝1400mでもやれる。

ディオは2枠4番から内めの7番手につけ、勝負どころで押し上げたが、直線で前が壁になって最後までまともに追えず0.6秒差の6着。勝負どころで手応えが良かったため、スムーズなら2、3着争いに加われたのではないか。ディオ、岩田康騎手ともサマーシリーズの優勝が懸かっていたが、その点でマークされたこともあるか。ソウルラッシュの半弟。5歳秋になって馬体が充実して本格化してきているが、もうワンパンチ欲しい感もある。

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