神戸新聞杯
レース回顧
メイショウタバルは大外15番枠からハナを切って前半5F60.0秒で後続を離して逃げ、メンバー7位タイの36.0秒で上がってレースを制した。勝ちタイムは2分11秒8(稍重)。雨が降って馬場が悪化すると思われたが、昼頃に少し降った程度で走破タイムを見ると良に近い稍重だったか。馬場の内側は荒れていたが、内ラチ沿いを通って前に行った2頭で決着した。1〜3着馬は重賞実績馬。上がり馬は通用しなかった。メイショウタバルは道中の最も遅いラップが12.4秒。緩急のあるラップで大逃げの形になり、直線でセーフティーリードを奪って粘り込んだ。重馬場の毎日杯を逃げて6馬身差で圧勝しており、荒れ馬場、渋った馬場も合っているのだろう。前走ダービーを左後挫石で出走を取り消した馬が距離延長、大外枠を克服してパフォーマンスを引き上げた。持久力があるゴールドシップ産駒で母の父はフレンチデピュティ。次走は菊花賞。馬場が渋って大逃げになるとアッと言わせる可能性がある。
ジューンテイクは1枠1番からスタートを決めて3番手につけ、4コーナーから直線で外に持ち出すとメンバー3位タイの35.4秒で上がって0.1秒差の2着。内が荒れた馬場で道中内を通らされるのがどうかと思われたが、想定よりも馬場が渋らず、逆に内をロスなく回った馬が有利なレースになった。京都新聞杯を内をロスなく回って直線で抜け出して2分11秒2で勝った馬。初めての道悪をこなしてパフォーマンスを引き上げた。馬体が12キロ増えて少しパワーアップしていた。5走前から2、2、1、3、1番枠。ずっと内枠に入っている。近親にセントライト記念を勝ち、菊花賞で6着に入ったミッキースワロー。次走菊花賞は内枠が条件か。2着ジューンテイク、3着ショウナンラプンタはキズナ産駒。今年はキズナ産駒の当たり年になっている。
ショウナンラプンタは11番手から勝負どころで最内に入れて4コーナーで6番手に押し上げ、メンバー2位の35.2秒で上がって0.4秒差の3着。馬場が荒れていても内が伸びることを考慮して鮫島駿騎手が勝負どころで内に入れてスムーズに押し上げることができたことが大きかった。これで芝2200〜2400mのG2以下では[1−1−1−0]で3着以内を確保。折り合って騎手の指示通りに動けたことは今後に繋がる。次走は菊花賞に向かう予定。
オールセインツは少し出負けして道中10番手を進み、メンバー最速の35.1秒で上がって0.7秒差の4着。坂井騎手が荒れた内を避けて馬場のいいギリギリのところを通ってきたが、そのぶん勝負どころで外を回るロスがあって上がって行けず、最速上がりを繰り出しても届かなかった。これで5戦して4戦が最速上がり。賞金的に出走できるか分からないが、次走菊花賞に使ってくるか。京都の菊花賞は決め手が問われやすい。
ヤマニンステラータは出遅れて離れた最後方を進み、内を突いてメンバー3位タイの35.4秒で上がって1.3秒差の8着。Mデムーロ騎手が外を回ったら届かないとみて荒れた内を突いたが、前2走のようにガツンとは伸びなかった。連勝した前2走は道中13秒台のラップが2回あったが、今回はメイショウタバルがラップを落とさずに逃げたため、追走に苦労した面もある。かなりのスタミナがあるが、菊花賞は賞金的に厳しいか。
ウエストナウは7枠12番から9番手の外につけ、メンバー7位タイの36.0秒で上がって1.6秒差の11着。道中ずっと外を回り、勝負どころで上がって行けず、直線で前に馬がいて大外に持ち出すロスがあった。京都新聞杯以来4ヶ月半ぶりで馬体18キロ増で少し太かったこともあるか。経験馬相手の未勝利戦を最速上がりで差し切り、キャリア1戦で京都新聞杯で逃げて2着に入った馬で絶対能力が高い。菊花賞に使ってくるか。
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