京都大賞典
レース回顧
シュヴァリエローズは6番手からメンバー3位の34.2秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分22秒9。ケイアイサンデラが大逃げして前半5F58.7秒。後半5F59.7秒、上がり35.0秒、ラップは11.5−11.7−11.8秒。大逃げしたケイアイサンデラをバビットとディープボンドが早めに動いて勝ちに行ったことで差しが決まるレースになった。シュヴァリエローズは中団の外から差し切って重賞初制覇。前走目黒記念2着(10人気)がフロック視されて8番人気だった。14年以降の京都大賞典でディープインパクト産駒は7勝目。昨年勝ったプラダリアもディープインパクト産駒だった。これまでは2000mまでを使われていたが、距離を延ばして着実にパフォーマンスを引き上げている。次走はジャパンCに挑戦することになりそうだ。
ディープボンドは4番手から早めに押し上げ、メンバー6位の34.8秒で上がって頭差の2着。ラスト100mでバビットを交わして先頭に立ったが、外から伸びてきたシュヴァリエローズに切れ負けした。前走宝塚記念は見せ場なく7着に終わったが、2走前の天皇賞(春)と同様に早めに動いて地力勝負に持ち込んで粘り込んだ。幸騎手は「7歳馬でも衰えはない感じ。まだまだやれる」とコメント。休み明けで馬体が8キロ増えて過去最高の516キロ。パドックでは少し腹目が太く映ったが、これがG1戦線で戦ってきた馬の地力なのだろう。芝2400m以上のG2は[3−1−1−2]で堅実に走っている。
メイショウブレゲは8番手からメンバー2位の34.1秒で上がって0.1秒差の3着。前走目黒記念で穴で狙った馬が最低11番人気で大波乱を演出した。道中内をロスなく回り、勝負どころで外に出していい脚を長く使っている。古都Sで後方から最速の35.0秒で追い込んでワープスピード(ダイヤモンドS3着、阪神大賞典2着)に0.2秒差の2着、万葉Sで最速の36.2秒で差し切って優勝。勝負どころが下り坂の京都ではいい脚を長く使える。速い流れでディープボンドが早めに動く展開が味方したが、重賞4戦目で馬券圏内に入り、パフォーマンスを引き上げた。
スマートファントムは大きく出遅れて最後方を進み、直線で内からメンバー最速の33.9秒で追い込んで0.2秒差の4着。テン乗りの藤岡佑騎手で出遅れて位置取りが悪くなったことが堪えた。勝ったシュヴァリエローズの上がりを0.3秒上回っており、中団あたりにつければ勝ち負けできたかもしれない。天皇賞(春)4着に続き、重賞で善戦し地力強化を示した。
サトノグランツは6番手からメンバー5位の34.5秒で上がって0.3秒差の5着。スローの上がり勝負で直線で叩き合いになると勝負根性を発揮するが、隊列が縦長になっていい脚を長く使わされるレースになってジリ気を出した。海外遠征明けの前走より馬体、気配は良くなっており、G2で展開が向けば巻き返せる。
バビットは離れた2番手からメンバー9位の35.5秒で上がって0.5秒差の8着。大逃げする馬がいると2番手から雪崩れ込む馬が多いが、ディープボンドが早めに上がってきたことで早めに動かざるをえなかったことが堪えた。調教は動いていたが、馬体10キロ増で少し太く映った。そこも影響している。
ブローザホーンは後方2番手から全く伸びず2.4秒差の11着。昨年の京都大賞典は4コーナーで競走中止、今年は4コーナー最後方で全く伸びなかった。有馬記念が目標で調教が軽かったが、馬体は2キロ減で見た目の仕上がりは悪くなかった。開幕週の硬い高速馬場が合わないこともあるが、それにしても走らな過ぎ。
[Home]