富士S
レース回顧
ジュンブロッサムは8枠16番から10番手の外につけ、メンバー3位タイの33.1秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分32秒1。バルサムノートが逃げて前半3F34.2秒、5F58.1秒。上がりは34.0秒、ラップは11.5−11.2−11.3秒。例年は前半5F57秒台で流れており、今年は少し緩い流れで上がり勝負になった。ジュンブロッサムは道中セリフォスを外からマークして外に出させないようにし、直線で外から自分のスペースを確保し切れる脚を使って差し切った。前走関屋記念は流れに乗れず後方から追い込んで届かなかったが、今回は外枠からスタートを決めて中団につけることができた。それほど速くない流れで上がりの速さで勝負するタイプ。流れ、位置取り、コース取りがマッチし、4番人気で重賞初制覇を飾った。次走はマイルCS。京都では水無川Sで58キロを背負って1分31秒5で勝っている。今回のように流れに乗れば通用してもおかしくない。
ソウルラッシュは6枠11番スタートから7番手につけ、メンバー5位の33.3秒で上がって0.1秒差の2着。道中ルメール騎手のパラレルヴィジョンに外からマークされ、直線で外に出せず馬群を捌きながら伸びてきたが、外から伸びたジュンブロサッムに切れ負けした。勝った馬より1キロ重い58キロを背負い、直線でスムーズさを欠いたことを考えると勝ちに等しい内容。過去10年で6歳馬は[0−1−0−27]だったが、6歳秋になっても衰えがないことを示した。次走は昨年ナミュールに差されて2着に終わったマイルCS。G1−7戦目で初制覇なるか。
ロジリオンは6番手からメンバー9位タイの33.8秒で上がって0.3秒差の3着。NHKマイルCで10番人気で3着に入った馬が9番人気で穴をあけた。前走関屋記念は0.4秒差の4着に終わったが、直線で前が壁になって脚を余していた。これで東京では[2−1−2−1]で4着以内を確保。重賞では勝ち切れないが、相手なりに堅実に走っている。
セリフォスは4枠7番スタートから10番手につけ、メンバー6位タイの33.4秒で上がって0.4秒差の4着。道中ジュンブロサッムに外からマークされ、直線で前が壁になって外に持ち出したことで追い出しが遅れるロスがあった。最後は外から伸びてきたが、上がり勝負でスムーズさを欠いては厳しかった。56キロ以下では[5−1−0−1]だが、57〜58キロでは[0−2−0−5]で勝ち切れないレースが続いている。
レッドモンレーヴは伸び上がるようにスタートして離れた最後方を進み、メンバー最速の32.6秒で上がって0.7秒差の9着。出遅れて例年より緩い流れにも関わらず隊列が縦長になり、直線に向いたときは物理的に届かない位置だった。以前は好位につけていたが、横山和騎手が騎乗してから追い込みに徹している。デビューから2戦騎乗したルメール騎手に乗り替わるとレースぶりが一変する可能性がある。
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