アルテミスS
レース回顧
ブラウンラチェットは2枠2番からスタートを決めて3番手につけ、メンバー4位の33.3秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分33秒8。ミストレスが逃げて前半5F60.2秒の緩い流れ。上がりは33.6秒、ラップは11.5−11.1−11.0秒で尻上がり。流れが緩んで上がりが速くなり、内を通って前に行った2頭で決着。3着まではキズナ産駒が独占した。ブラウンラチェットは3番手から抜け出す正攻法のレースで優勝。中山芝1800mの新馬戦をスローペースを勝ったため、マイルの流れが懸念されたが、流れが緩んで楽々と3番手につけて直線で抜け出した。フォーエバーヤングの半弟で素質が高いこともあるが、ルメール騎手が上手く乗った印象が強い。ルメール騎手は9月以降の重賞で3番人気以内なら[8−0−0−2]で勝率80%。社台馬主の馬で人気だと手がつけられない状態になっている。ブラウンラチェットは次走阪神JFに向かうことになりそうだ。
ミストレスはハナを切って前半5F60.2秒で進み、メンバー9位タイの33.8秒で上がって0.2秒差の2着。坂井騎手は緩い流れで単騎逃げに持ち込んで粘らせた。新馬戦は前半5F61.4秒で上がり34.0秒、ラップは11.8−10.9−11.3秒。減量の古川奈騎手から坂井騎手に替わって斤量が4キロ増えたが、緩い流れに持ち込んで新馬戦と同様に上がりをまとめて粘り込んだ。セレクトセール9680万円のキズナ産駒で近親にコントレイル。これから矢作厩舎が鍛え上げれば、また逃げて人気薄で激走がありそうだ。
ショウナンザナドゥは6番手からメンバー3位の33.2秒で上がって0.2秒差の3着。前2走は2番手につけたが、7枠8番スタートで位置取りが悪くなり、外から差すレースで3着まで追い上げた。流れが緩んで内を通って前に行った馬が有利なレースになったことを考えるとよく走っている。小柄な牝馬だが、ミアネーロの半妹で勝負根性がある。賞金を加算できなかったため、阪神JFに向けて次走は1勝Cを使ってくるか。
シホリーンは5番手につけ、メンバー5位タイの33.4秒で上がって0.2秒差の4着。川田騎手のカムニャックに外からマークされて外に出せず、直線で前が壁になって完全に脚を余した。最後の脚色を見るとスムーズなら際どいレースになったのではないか。近親にアーモンドアイがいる。馬体のバランスが良く、大化けしそうな雰囲気がある馬。重賞で通用するメドが立ったため、次走はルメール騎手で勝ちにきそうだ。
マイエレメントは出遅れて後方2番手を進み、メンバー最速の32.8秒で追い込んで0.2秒差の5着。大外から鋭く伸びてきたが、位置取りが後ろ過ぎた。馬体が12キロ増えて華奢な感じが少し薄れてきたのはいい傾向。後方からでも32秒台で上がったことを評価したい。
カムニャックは3番手からメンバー7位タイの33.5秒で上がって0.2秒差の6着。川田騎手が先行して直線で追ったが、上がり勝負で切れ負けした。川田騎手は1週前調教で動き切れていなかったとコメント。芝2000mの新馬戦を勝ったが馬体の造りはマイル向き。
[Home]