スワンS
レース回顧

ダノンマッキンリーは大外17番枠から11番手につけ、メンバー5位の34.0秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分20秒5。ウインカーネリアンが逃げて前半3F34.0秒、5F57.0秒。上がりは35.0秒、ラップは11.5−11.5−12.0秒。上がりの掛かるレースになり追い込み馬が1〜3着を独占した。ダノンマッキンリーは大外枠で折り合いが懸念されたが、松山騎手が何とか折り合いをつけて外から豪快に差し切った。これで芝1400mは[4−0−0−1]でファルコンSに続き重賞2勝目。芝1200mは短く、芝1600mは微妙に長く、芝1400mがベストなのだろう。松山騎手はごちゃつかない大外枠も良かったとコメント。気難しい馬で成績にムラがあるが、芝1400mでは堅実に走っている。次走はマイルCS。ハイペースで折り合えれば可能性はありそうだが、その次の阪神カップが狙い目か。

オフトレイルは最後方からメンバー最速の33.1秒で追い込んでクビ差の2着。武豊騎手は落馬事故に巻き込まれないようにしているのか、追い込むレースをすることが多いが、前崩れのレースになってそれが上手く嵌まった印象。ただし2位を0.5秒上回る末脚は強烈だった。小回りのラジオNIKKEI賞で最後方からメンバー最速の34.2秒で差し切ったのはダテではない。小柄な馬でそんなに切れる脚を使うようには見えないが、5月生まれでまだ馬体が成長途上なこともあるのだろう。次走はマイルCSに向かう予定。

トゥラヴェスーラは14番手からメンバー2位タイの33.6秒で追い込んで0.1秒差の2着。13番人気の9歳馬が切れる脚を使って大穴をあけた。芝1400m重賞は21年京王杯SC2着、22年阪急杯2着、22年スワンS4着があるが、9歳馬が追い込んで3着に入ったのは大したもの。芝1400mでは大崩れしておらず、阪神カップあたりでまた激走があるかもしれない。

ウインカーネリアンは前半3F34.0秒で逃げ、メンバー13位タイの35.3秒で上がって0.3秒差の6着。直線で2番手から追ってきたアグリを振り切って後続を引き離したが、ラスト1Fのラップが落ちて外から一気に交わされた。追ってくる馬がアグリしかいなかっただけにもう少し道中ラップを落とせれば、もっと粘れたのではないか。このあたりが三浦騎手なのだろう。

アグリはCデムーロ騎手が押して2番手につけたが、直線で一杯になって0.5秒差の10着。昨年のセントウルSから差すレースをしていたが、Cデムーロ騎手が芝1400mで先行して3連勝したレースの方が勝てると考えたのか、強気なレースをして惨敗した。休み明けで馬体が10キロ増えて少し太かったことも影響している。昨年の阪神カップは3着。馬体が絞れたら要注意。

クランフォードは3番手につけたが、直線で早々と一杯になって0.6秒差の13着。芝1400mで前に行って条件戦を3連勝して1番人気に支持されたが、重賞では通用しなかった。前走前半3F33.0秒の速い流れで1分19秒0のレコードで勝っており、今回の流れならもっと粘れるはずだが、条件戦と重賞ではメンバーが違うため、ラップに現れない部分もあるのだろう。キャリアを積んで地力が強化されれば走ってくる。

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