京阪杯
レース回顧

ビッグシーザーは2枠3番から内ラチ沿いの5番手につけ、メンバー5位の33.7秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分7秒7。ウインカーネリアンが逃げて前半3F33.7秒。上がりは34.0秒、ラップは11.0−11.3−11.7秒。最後の直線は内が荒れていたが、逃げたウインカーネリアンが4コーナーから直線で外に持ち出したことで外を回った馬はロスがあり、内枠からロスなく回ってきた3頭で決着した。ビッグシーザーはOP特別5勝の実績馬。重賞では[0−1−2−4]で勝ち切れないレースが続いていたが、好位から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇を飾った。今週からCコースに変更され、内枠から内ラチ沿いをロスなく回ってきたことが有利に働いている。ビッグアーサー産駒でデビューから18戦全て芝1200mを使われている。重賞を勝って賞金を加算できたため、今後は休養してシルクロードSから高松宮記念に向かうことになりそうだ。

ウインカーネリアンは1枠1番から押してハナを切って前半3F33.7秒で進み、メンバー9位タイの34.1秒で上がってクビ差の2着。4コーナーから直線で馬場のいい外に出して三浦騎手が目一杯追ったが、直後をマークしていたビッグシーザーに交わされた。重馬場の高松宮記念では2番手から0.7秒差の4着に粘ったが、今回は良馬場でハナを切って2着に粘り込んだ。7歳馬がスプリント適性が開花するのは珍しい。母の父はスプリンターズS勝ち馬マイネルラヴ。500キロを超える大型馬で7歳になっても地力が衰えていない。

ヴェントヴォーチェは1枠2番から10番手を進み、メンバー4位の33.6秒で上がって0.4秒差の3着。大穴馬が10番人気で激走した。スタートでウインカーネリアンに寄られて位置取りが悪くなったことが堪えた。Mデムーロ騎手は三浦騎手の強引な騎乗にご立腹か。前走スプリンターズSは長期休養明けで16着に終わったが、ひと叩きして3着なら上々といえる。7歳馬でも休養が多く、まだ17戦しかしていない。スプリント重賞で7歳馬が2、3着。スプリント路線はレベルが低い状態が続いている。

カンチェンジュンガは17番手からメンバー最速の33.1秒で上がって0.5秒差の7着。直線で馬群に突っ込んで強烈な末脚を繰り出したが、位置取りが後ろ過ぎて届かなかった。これで3戦連続上がり最速で33.2秒、33.2秒、33.1秒。中団あたりにつけられれば、あっさり差し切れそうだが、流れに乗れないレースが続いている。ビッグアーサー産駒。近いうちにスプリント重賞で激走がありそうだ。

アグリは14番手からメンバー3位の33.5秒で上がって0.6秒差の8着。直線で外に出そうとしたが出せずに内に切れ込むロスがあった。前走前に行って10着に終わったため、控えて差すレースをしたが、上手く捌けなかった。ただしスムーズでも好位につけた馬に33秒台で上がられる展開では厳しかったか。ひと叩きされたことで馬体、気配は良くなっていた。次走は昨年3着の阪神カップに使ってくるか。

[Home]