チャンピオンズC
レース回顧
レモンポップはハナを切って前半5F60.8秒で進み、メンバー5位の36.9秒で上がり、最後はウィルソンテソーロの追撃をハナ差凌ぎ切ってレースを制した。1〜3着は昨年と同じ。今年は前半3F36.0秒、5F60.8秒、後半5F61.9秒、上がり36.9秒、ラップは12.2−12.0−12.7秒で勝ちタイムは1分50秒6。昨年は前半3F36.4秒、5F60.9秒、後半5F61.8秒、上がり37.3秒、ラップは12.6−12.1−12.6秒で勝ちタイムは1分50秒1。ミトノオーがあっさり抑えたことでレモンポップは昨年と同じような展開に持ち込めたことが大きかった。これで国内ダートは[13−3−0−0]、国内G1は[6−0−0−0]。6歳の今年はサウジCで12着に終わったが、G1のさきたま杯、南部杯、チャンピオンズCを3連勝してラストランVを飾った。6歳になってパフォーマンスが落ちなかったのは大したもの。今後はダーレージャパン・スタリオンコンプレックスで種牡馬入りする予定。
ウィルソンテソーロは道中11番手を進み、直線で外に持ち出すとメンバー最速の36.2秒で上がってハナ差の惜しい2着。昨年は12番人気でレモンポップに0.2秒差の2着に入ったが、今年はレモンポップに際どいハナ差まで迫った。4枠8番から川田騎手が外を回さずにロスなく回って直線で外に出したことが最後の脚に繋がったのだろう。スパイラルカーブの中京は3、4コーナーで外を回すと直線で伸びない。これで川田騎手では[4−3−0−0]で全て重賞で連対を確保。レースを使いながら着実にパフォーマンスを引き上げ、崩れにくくなっている。同馬主のウシュバテソーロが東京大賞典に向かうため、来年はサウジCからドバイWCになりそうだ。
ドゥラエレーデはスタートダッシュが悪く道中13番手を進み、直線で最内からメンバー3位の36.4秒で上がって0.3秒差の3着。ムーア騎手がスタート後すぐに最内に入れてロスなく回り、直線で目一杯に追って持ってきた。先行してしぶとい脚を使って粘り込むタイプだが、ムーア騎手が後方でタメて新たな面を引き出した。これでダート重賞は[0−2−3−3]、国内ダートG1は[0−0−3−1]で昨年のチャンピオンズC、東京大賞典に続き3度目の3着。勝ち切れないが、ダ1800m以上のG1では堅実に走っている。
ハギノアレグリアスは2枠3番から内ラチ沿いの7番手につけ、メンバー4位の36.7秒で上がって0.4秒差の4着。岩田望騎手が前走シリウスSで内を回って勝ったことを踏襲して内に拘ったレースをしたが、直線で伸び切れず、最後にドゥラエレーデに差し込まれた。昨年のチャンピオンズCは外枠から外を回って0.8秒差の8着に終わったが、今年は内枠から内を回ってレモンポップとの差を詰めた。G1[0−0−0−3]、G2[0−1−1−0]、G3[3−2−1−1]。屈腱炎で長期休養した馬がよく頑張っている。
ペプチドナイルはスタートを決めて3番手につけ、メンバー6位タイの37.1秒で上がって0.4秒差の5着。4コーナーで手応え良く2番手に押し上げ、直線でレモンポップを追ったが、最後は突き放され、差してきた3頭に交わされた。南部杯をひと叩きして調子は良さそうだったが、ダ1800mは微妙に長いのか。来年は7歳になるが、まだ衰えはなさそう。来年はフェブラリーSの2連覇を狙うことになる。
サンライズジパングは中団から大外を回って4コーナーで4番手に押し上げ、メンバー6位タイの37.1秒で上がって0.5秒差の6着。中京ダ1800mは勝負どころで大外をブン回すと直線で伸びないが、それを考えると3歳馬がよく走っている。心肺機能が高く、相当な地力があるのではないか。JDクラシックでサンライズジパングに先着した2頭はバケモノ。音無調教師は2月末で引退のため、東京大賞典に使ってくるか。
セラフィックコールは11番手から3、4コーナーで大外を回って6番手に押し上げたが、直線で一杯になって2.3秒差の12着。Cデムーロ騎手が砂を被ることを嫌ったのか、3、4コーナーで大外をブン回したことが堪えたが、同じように外を回ったサンライズジパングが6着に粘ったことを考えると物足りなさが残る。走るときと走らなかったときのムラが大きいが、これから経験を積んで行けば、どこかでG1を勝てそうだ。
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