カペラS
レース回顧

ガビーズシスターは3枠6番から7番手につけ、メンバー6位の36.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分10秒1。チェイスザドリームが逃げて前半3F32.5秒のハイペース。上がりは37.6秒、ラップは12.0−12.7−12.9秒。前が飛ばして上がりが掛かり、前崩れのレースになった。ガビーズシスターは7番手から差し切って重賞初制覇。これでダ1200m以下は[5−1−0−0]で新馬戦を除き勝っている。前走外房Sを1分9秒7の好タイムで3馬身差で圧勝したのはダテではなかった。落馬負傷から復帰した吉田隼騎手は昨年のフィリースレビュー・シングザットソング以来1年9ヶ月ぶりの重賞制覇となった。管理する森一誠調教師は重賞初制覇。今後は出走権を得たリヤドダートスプリント(G2、ダ1200m)に向かうことになりそうだ。

クロジシジョーは10番手からメンバー3位の35.9秒で上がってクビ差の2着。最後に鋭く伸びてきたが、ガビーズシスターにひと伸びされて交わせなかった。これで中山ダ1200mは[1−1−0−3]。22年のカペラSは1.2秒差の8着に終わったが、東京スプリント2着、クラスターC2着などを経験して地力が強化されているのだろう。ただし今回はハイペースで差し馬向きの展開に恵まれた感がある。

ジレトールは9番手からメンバー5位の36.1秒で上がって0.1秒差の3着。直線で内を突いて馬群を捌きながら伸びてきた。外に出せていれば、もっと際どいレースになっていた。今春にダ1200mの天王山Sと松風月Sを連勝した馬。重賞3戦目で初めて馬券圏内を確保した。ダ1400mでは頭打ちになったが、ダ1200mでは控えるレースで決め手が増し、パフォーマンスを引き上げている。

サンライズアムールは3番手からメンバー11位タイの37.3秒で上がって0.2秒差の4着。直線で一旦先頭に立って見せ場を作ったが、最後に力尽きた。それでも前半3F32.5秒のハイペースで前に行って掲示板に載ったのはこの馬だけ。栗東S、ながつきSを連勝したのはダテではないことを示した。

チカッパは12番手からメンバー最速の35.7秒で上がって0.2秒差の6着。直線で外から鋭く伸びてきたが、位置取りが後ろ過ぎて届かなかった。これでダ1200mは[4−1−0−1]で初めて連対を外したが、3歳馬が58キロを背負って最速上がりを繰り出したことを評価したい。すぐに巻き返せる。

インビンシブルパパは5番手から直線で2番手に上がって見せ場を作ったが、最後に内外から交わされて0.4秒差の7着。三浦騎手が4コーナーで外に持ち出したことで外々を回るロスがあり、そこで前と離されたことが堪えた。逃げていた馬がこれまで経験のない前半3F32.5秒のハイペース。それを考えると勝ち馬と0.4秒差なら悪くない。

インユアパレスは7番手から直線で内から抜け出しかけて見せ場を作ったが、最後に一杯になって0.5秒差の9着。3歳馬が昇級戦、重賞初挑戦、前半3F32.5秒のハイペースで勝ち馬と0.5秒差。経験を積めば走ってくる。横山武騎手は9月以降の重賞では[0−1−1−15]。ただし中山は一番得意にしているため、12月の中山では注意したい。

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