ホープフルS
レース回顧
クロワデュノールは好スタートから7番手につけ、勝負どころで3番手に押し上げるとメンバー2位の34.8秒で抜け出して2馬身差で圧勝した。勝ちタイムは2分00秒5。ジュンアサヒソラが逃げて前半5F61.4秒のスローペース。後半5F59.1秒、上がり35.5秒、ラップは11.7−11.9−11.9秒。中盤に12.7−12.7秒と緩んで後半4Fの持続力勝負になり、中団より前につけた馬で決着。後半5Fは18年に勝ったサートゥルナーリアと同じで過去10年で最速。サートゥルナーリアはデビューから4連勝で皐月賞を制した。
クロワデュノールは7番手から外を回って進出し、直線で抜け出して完勝。初の右回りは全く問題なし。新馬、東スポ杯2歳Sを先行して最速上がりで抜け出して勝った馬が能力の違いを見せつけた。パドックでは前走24キロ増えた馬体が8キロ絞れて少しスッキリしていた。前走同様に落ち着きがあり無駄な仕草がない。ブエナブスタもこんな雰囲気だった。サンデーRで5000万円で募集された斉藤崇厩舎のキタサンブラック産駒。東京も中山も経験したため、来年は皐月賞に直行してダービーを目指すことになりそうだ。
ジョバンニは1枠1番から内ラチ沿いの7番手につけ、直線で外に持ち出すとメンバー最速の34.8秒で上がって0.3秒差の2着。3、4コーナーは内が荒れていたが、後半4Fが11秒台のラップになり、外を回った馬が上がって来れず、直線でバラけたことで楽に外に持ち出すことができた。これでデビューから1、2、2、2着。野路菊S、京都2歳Sはエリキングに0.1秒差、0.2秒差の2着、今回はクロワデュノールの0.3秒差の2着。勝ち切れないが、レースを使いながら少しずつ確実にパフォーマンスを引き上げている。
ファウストラーゼンはスタート後に挟まれて後方2番手を進み、向こう正面でラップが落ちたところで大外から上がって先頭に立つとメンバー11位タイの36.0秒で上がって0.5秒差の3着。単勝303倍の17番人気が大波乱を演出した。前走未勝利戦を2分1秒7(稍重)で勝ったが、上がりが36.0秒と遅いこともあり人気がなかった。杉原騎手が向こう正面でラップが落ちたところで一気に上がったことが上手く嵌まったが、いい脚を長く使っている。新種牡馬モズアスコット産駒。こういうタイプは何度も穴をあけるので注意したい。
ジュタは8枠16番から5番手につけ、メンバー4位タイの35.3秒で上がって0.7秒差の4着。向こう正面ではクロワデュノールの内にいたが、勝負どころでクロワデュノールは馬なりで上がって行ったが、ジュタは反応が悪く上がって行けなかった。それでも前走新馬戦を勝った馬が外を回って最後までしぶとく伸びて能力を示した。セレクトセールで3億5200万円で取り引きされた矢作厩舎のドゥラメンテ産駒。まだ馬体が太く仕上がっていないが、矢作厩舎で仕上げられれば走ってきそうだ。
ピコチャンブラックは7枠15番から3番手につけたが、勝負どころで反応できず、直線でも全く伸びず1.4秒差の13着。タフな馬場が影響したのか、直線では走りがバラバラだった。前走アイビーSで速い流れを経験しており不可解な負け方。福島の新馬戦を7馬身差で圧勝し、アイビーSで2着に入ったが、アイビーSを勝ったマスカレードボールも11着に惨敗している。大きなストライドを生かすために次走は逃げる手か。
マジックサンズは中団の外につけたが、道中ずっと掛かり気味で勝負どころで余裕がなく、直線で全く伸びず2.1秒差の16着。初の良馬場で道中外を回って掛かって全く力を出せなかった。馬体が10キロ増えて重厚感のある馬体だったが、中央の馬場だけにもう少し軽さが欲しかったか。札幌2歳S2着のアルマヴェローチェは阪神JFを勝ったが、マジックサンズは正反対の結果になった。函館記念あたりで激走しそうなタイプ。
アマキヒは8枠17番から中団の後ろにつけたが、勝負どころでついて行けず、直線ではルメール騎手が諦めて2.2秒差の17着。ルメール騎手は「ペースが上がった時に反応できなかった。物見をしていたようにまだ若い」とコメント。新馬戦で負かしたロジャリーマイン(母マリアライト)は次走中山芝2000mの未勝利戦で大外から捲って強い勝ち方したが、アマキヒ(母アパパネ)は若さを出して力を出せなかった。
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