日経新春杯
レース回顧
ロードデルレイは4枠8番スタートから内めの8番手を進み、勝負どころで内から押し上げるとメンバー3位の35.6秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分9秒8。メイショウタバルが大逃げして前半5F57.7秒のハイペース。後半5F60.9秒、上がり37.4秒、ラップは12.2−12.7−12.5秒。荒れたタフな馬場、ハイペースで上がりの掛かる消耗戦になった。ロードデルレイが先頭に立った2000m通過タイムは1分57秒3。メイショウタバルが飛ばしたことでレベルの高いレースになった。
ロードデルレイは内をロスなく進み、4コーナーで内ラチ沿いをロスなく回ってコーナーリングで2番手に押し上げたことが大きかった。3コーナーで外隣を走っていたベローチェエラは外を回って伸び切れず0.7秒差の4着に終わっている。荒れ馬場は良くないタイプに映るが、4コーナーで敢えて荒れた内を選択した西村淳騎手の好騎乗。ただし2着に3馬身差をつけただけに素質が開花したこともあるのだろう。次走は金鯱賞になりそうだ。この走りなら宝塚記念を狙えそうだが、左回りが合うため、天皇賞(秋)まで無理しない手もある。
ショウナンラプンタは道中14番手を進み、3、4コーナーで大外を回って少し押し上げるとメンバー最速の35.4秒で上がって0.5秒差の2着。内をロスなく回って勝ったロードデルレイに0.5秒差をつけられたが、ショウナンラプンタは大外を回っていい脚を長く使っている。神戸新聞杯3着、菊花賞4着はダテではなく、ここにきて末脚の持続力が増している。これでG2では4、2、3、2着。同じようにG2で堅実なプラダリアよりも長距離適性が高い。今後は阪神大賞典から天皇賞(春)を目指すことになりそうだ。
マイネルエンペラーは1枠1番から内ラチ沿いをロスなく進み、メンバー4位の35.9秒で上がって0.6秒差の3着。土曜から中京は内が荒れていても道中内をロスなく回り、直線で少し外に持ち出した馬が好走していた。1枠1番から中京得意な幸騎手が馬場傾向を考慮した乗り方で7番人気を持ってきた。3走前の比叡S(京都芝2400m)でヴェローチェエラに0.1秒差の2着に入ったが、斤量2キロ差から同斤になり斤量面が有利になっていた。オークス馬ユーバーレーベンの全弟。中長距離重賞の常連になりそうだ。
ヴェローチェエラは7枠13番から8番手につけ、3、4コーナーで外を回って押し上げ、メンバー5位の36.0秒で上がって0.7秒差の4着。3コーナー過ぎででロードデルレイの外にいたが、4コーナーで内を回ったロードデルレイとは直線入り口で2馬身以上の差がついていた。前走比叡SはCデムーロ騎手が外から捲って勝ったため、川田騎手はそれを踏襲した乗り方をしたが、それがマイナスだった。昇級戦のG2で外を回って4着なら今後のメドは立った。右回りの京都が合うため、京都記念に使ってくるか。
キングズパレスは離れた最後方から直線で馬群に突っ込んでメンバー2位の35.5秒で上がって1.3秒差の6着。前走中日新聞杯で急遽騎乗したMデムーロ騎手が今回も騎乗したが、前走と同じように気難しさを出して道中の行きっぷりが悪かった。休みなく使われていることで馬が走りに嫌気が差してきたか。戸田厩舎はオープン馬がキングズパレスとタイムトゥヘヴンしかいない。使い詰めはそのあたりの影響もあるのだろう。ひと息入れてハンデG3に使い、ハンデが57.5キロ以下なら注意したい。
[Home]