小倉牝馬S
レース回顧
フェアエールングは2枠3番スタートから馬込みの9番手を進み、勝負どころで外を回って押し上げるとメンバー7位の35.6秒で上がってシンティレーションと1着同着。勝ちタイムは1分58秒4。ベリーヴィーナスが逃げて前半5F57.7秒、後半5F60.7秒、上がり36.3秒、ラップ12.0−12.1−12.2秒。ハイペースで前崩れになり、差し追い込み馬が上位を独占した。フェアエールングは外を回っていい脚を長く使い、最後にひと伸びして1着同着に持ち込んだ。
これで良馬場の芝2000mは[3−2−0−2]。芝2000mで1〜3番枠に入ったときは[3−1−0−0]。前走消耗戦になった牡馬相手の福島記念で2着に入ったのはダテではなかった。前走福島記念が52キロ、今回は53キロ。ハンデ重賞を軽ハンデで連対してもハンデキャッパーは一気にハンデを重くできない。ハンデ重賞はこのパターンで激走することが多いので注意したい。フェアエールングは時計面に不安があったが、開幕週の高速決着に対応できた。今後もローカルの中距離重賞を狙っていくことになりそうだ。
シンティレーションは4枠7番スタートから内ラチ沿いの12番手を進み、勝負どころで8番手に押し上げるとメンバー2位タイの35.3秒で上がってフェアエールソングと1着同着。杉原騎手がロスなく回って直線で馬群を捌いて持ってきた。2〜5着は12〜16番手から追い込んだ馬。前半5F57.7秒のハイペースで上がりが掛かり、追い込み馬が突っ込めるレースになったことがプラスに働いた。
昨年は新潟日報賞でトロヴァトーレに勝ち、府中牝馬Sは12番手から最速の32.8秒で追い込んでブレイディヴェーグに0.2秒差の2着。エリザベス女王杯は直線でレガレイラに寄られて頭を上げて下がる致命的な不利があった。重馬場の野島崎特別で2着があるように芝2000mは守備範囲。6歳牝馬で引退は近いが、次走は小倉大賞典、中山牝馬Sあたりか。杉原騎手は昨年以降の小倉重賞[2−1−0−0]で乗れている。
コガネノソラは12番手から4コーナーでかなり外を回ってメンバー5位タイの35.5秒で追い込んで0.2秒差の3着。芝2000mでは秋華賞9着、チャレンジC8着と不振が続いていたが、ハイペースで追い込みに徹して横山武騎手が持ってきた。芝1800mは[4−0−1−1]で得意だが、芝2000mも乗り方次第でこなせることを示した。レース後に右第3中手骨の骨折が判明した。
オーロラエックスは出遅れて後方3番手を進み、大外からメンバー2位タイの35.3秒で追い込んで0.2秒差の4着。出遅れて位置取りが悪くなり、4コーナーでは大外に振られてかなりの距離ロスがあった。51キロの軽ハンデだったが、大きなロスがあって0.2秒差の4着なら重賞でやれるメドは立った。松山騎手は14年まで51キロ以下で騎乗していたが、その後は52キロ以上。この日は[0−0−1−6]に終わった。
クイーンズウォークは6番手から4コーナーで2番手に押し上げ、メンバー9位タイの36.2秒で上がって0.3秒差の6着。川田騎手が好位から早めに動いて勝ちに行ったが、最後に一杯になった。これまで前半5F58.1秒以内では[0−0−0−4]、前半5F60秒以上なら[2−1−0−0]。ゆったりとした流れで大きなストライドで決め手を生かすタイプなのだろう。ただし、こういうレースができたことは今後に繋がる。
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