アンタレスS
レース回顧

ミッキーファイトはスタートを決めて2番手につけ、メンバー4位の37.8秒で上がって2馬身半差で圧勝した。勝ちタイムは1分51秒3。マーブルロックが逃げて前半5F60.8秒。上がりは37.9秒、ラップは12.4−12.5−13.0秒。前半流れたことで上がりが掛かり、2、3着に差し追い込み馬が突っ込んだ。ミッキーファイトは2番手から抜け出して後続を突き放す、全く危なげのない内容で重賞3勝目を挙げた。ルメール騎手とは初コンビだったが、パフォーマンスを引き上げた。レーティング115は22年のオメガパフュームと並んで過去最高。オメガパフュームは東京大賞典を4連覇している。次走は帝王賞でG1獲りを目指すが、普通に走れば勝てるのではないか。昨年のJDクラシックはフォーエバーヤングに0.2秒差の2着に負けたが、相馬眼的にフォーエバーヤングを負かしてダート界のトップに立つ可能性がある。

タイトニットは中団の馬込みで進め、直線で外に出すとメンバー3位の37.6秒で上がって0.4秒差の2着。前走3勝Cを勝った馬が重賞初挑戦で10番人気で激走した。ダート重賞は昇級戦では通用しにくいが、好位につけオメガギネス、ヤマニヌルスなどの人気馬がだらしなかったこともあるのだろう。パドックでは少しチャカついていたが、560キロを超える雄大な馬体が目立っていた。今野厩舎のキズナ産駒で近親にフェブラリーS3着馬ユノラトがいる。今後に向けて賞金を加算できたのは大きい。馬体の造りからもっと長い距離に適性がありそうだ。

ラインオブソウルは後方からメンバー2位の37.5秒で大外から追い込んで0.6秒差の3着。ブービーの11番人気が激走した。道中は内をロスなく回り、直線で外に出すと猛然と伸びてきた。3走前の三宮Sでは直線でオメガギネスが抜け出した後に大外から2着に突っ込んでいる。これで4戦連続で上がりは1、2位。ミッキーファイトが強いレースをして前を一掃したことで突っ込めた面もあるのだろう。

ブレイクフォースは大外枠から最後方を進み、直線で内に突っ込んでメンバー最速の37.3秒で上がって0.8秒差の5着。この日は外を通った馬が伸びていたが、テン乗りの北村友騎手が内を突いて伸び切れなかった。外を回したら届かないという判断なのだろう。これで今年は3戦して上がりは全て最速で5、4、5着。馬は復調してきているが、噛み合わないレースが続いている。

オメガギネスは5番手からメンバー6位タイの38.4秒で上がって0.9秒差の6着。4コーナーまで手応え良く進んで直線でひと伸びできればというレースになったが、直線で伸び切れなかった。前走のプロキオンSでも手応え良く進めて直線で伸びなかった。道悪のダートは[3−1−0−1]。良馬場のダ1800mは微妙に長いか。

ヤマニンウルスは4番手からメンバー9位の38.9秒で上がって1.3秒差の7着。4コーナーで大外を回ったことで前に離され、直線でもジワジワとしか伸びなかった。デビューから5連勝でプロキオンSを勝ったが、それ以降は本来の力を出せないレースが続いている。580キロを超える超大型馬で脚元の負担が大きいだけに衰えるのも早いのか。

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