ファンタジーＳ
レース回顧
フェスティバルヒルは出遅れて９番手を進み、直線で馬群に突っ込むとメンバー２位の３３．１秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは１分２０秒９。マーブルパレスが逃げて前半３Ｆ３５．３秒、５Ｆ５８．４廟。上がりは３４．０秒、ラップは１１．５−１１．１−１１．４秒。流れが緩んで上がりが速くなり、中団より後ろから切れる脚を使った３頭で決着。勝ったフェスティバルヒルは厳しい位置からＣデムーロ騎手がロスなく回って直線で馬群に突っ込んで捌いて持ってきた。乗り難しい馬をテン乗りで乗りこなしている。前走新潟２歳Ｓでメンバー最速の３２．５秒で上がった馬が切れる脚を使って１番人気で重賞初制覇。皐月賞馬ミュージアムマイルの半妹がクラシックに名乗りを上げた。次走は阪神ＪＦに向かうことになりそうだ。
ショウナンカリスは６番手の外からメンバー４位の３３．５秒で上がってクビ差の２着。外を回っていい脚を長く使ったが、内から伸びたフェスティバルヒルに切れ負けした。未勝利戦を差すレースで勝って脚質転換し、すずらん賞で追い込んで２着に入った馬が１０番人気で激走した。４１８キロの小柄な牝馬でも末脚がしっかりしている。北海道で４戦使い込まれ、今回は京都に輸送があってプラス１０キロ。まだ華奢なところはあるが、１０キロ増でも馬体は仕上げられていた。距離延長が課題になるが、次走は阪神ＪＦに向かう予定。
メイショウハッケイはスタートで内と外から挟まれて後方を進み、直線で外からメンバー３位の３３．２秒で上がってクビ＋ハナ差の３着。これでデビューから差すレースで２、１、２、３着で上がりは１、２、１、３位。いつも通り切れる脚を使ったが、スタートで挟まれて位置取りが悪くなったことが堪えた。３着で賞金を加算できなかったため、次走は１勝Ｃを使うことになりそうだ。体型的に芝１６００ｍでも問題ないか。
ブラックチャリスは５番手を進み、４コーナーで内に入れるとメンバー６位の３３．８秒で上がって０．１秒差の４着。直線で最内から抜け出したが、外から３頭に交わされた。スタートで外に寄れてベレーバスクに接触し、その煽りをメイショウハッケイが受けている。レース後に浜中騎手が落鉄していたとコメント。直線で伸び切れなかったのは、落鉄の影響が少しはあるか。
ベレーバスクは６番手からメンバー５位の３３．６秒で上がって０．２秒差の５着。直線でしぶとく伸びてきたが、ガツンと切れるタイプではないだけにスタートでブラックチャリスに寄られて位置取りが悪くなったことが堪えた。丹内騎手は今年重賞を３勝しているが、４月以降の重賞では［０−０−３−２２］で３着止まり。噛み合わないレースが続いている。
ポペットは１枠１番から出遅れて後方２番手を進み、大外からメンバー最速の３２．８秒で追い込んで０．２秒差の６着。道中は内をロスなく回ったが、４コーナーから直線で内から大外に持ち出す大きなロスがあった。馬群に突っ込んで勝ったフェスティバルヒルの上がりを０．３秒上回っている。Ｃデムーロ騎手と横山典騎手の脳内と技術力の差がモロに出た印象。
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