AR共和国杯
レース回顧

ミステリーウェイはハナを切って前半5F60.3秒で大逃げし、3、4コーナーで後続を引きつけるとメンバー11位タイの34.6秒で上がってレースを制した。勝ちタイムは2分30秒2。前半5F60.3秒でも2、3番手につけたマイネルカンパーナ、ホーエリートが控えたことで大逃げになり、ラスト3Fを11.5−11.5−11.6秒の高速ラップでまとめて押し切った。

前走丹頂Sも大逃げして後続を引きつけて押し切ったが、同じようなレースぶりで2連勝。菊花賞を勝ったセイウンスカイのような2段ロケット戦法だった。7歳セン馬が9番人気で重賞初制覇を飾った。5年目の松本騎手も重賞初制覇となった。今年の芝重賞で逃げた馬は[9−12−2−82]で単勝回収率152%、複勝回収率130%。勝った9頭は2、4、8、7、2、9、5、7、9番人気で人気薄が多い。

スティンガーグラスは大外18番枠から後方を進み、向こう正面で中団に押し上げるとメンバー6位の34.2秒で上がって0.1秒差の2着。ルメール騎手がスローを察知して向こう正面で押し上げ、外を回っていい脚を長く使ったが、半馬身差まで迫るのが精一杯だった。目黒記念では2番人気で11着に終わったが、今回は1番人気で2着を確保し、パフォーマンスを引き上げた。木村厩舎のキズナ産駒でダノンファンタジーの半弟。キャリアを積んで少しずつ地力が強化されている。中山芝2500mは2戦2勝。次走は有馬記念か。

ディマイザキッドは道中9番手を進み、直線で馬群を捌きながら外に出すとメンバー3位タイの34.1秒で上がって0.1秒差の3着。前走毎日王冠で大外からメンバー最速の33.2秒で上がって4着に入った馬が距離延長を克服してパフォーマンスを引き上げた。東京より中山の方が得意だが、東京で切れる脚を使ってG2で3着に入ったように力をつけている。中山のディセンバーS、中山金杯に使ってきたら要注意。

セレシオンは道中7番手を進み、メンバー7位タイの34.3秒で上がって0.2秒差の4着。直線で内からローシャムパーク、ディマイザキッドに前に入られて前が壁になって位置取りが悪くなるロスがあった。最後はしぶとく伸びてきただけにそこがスムーズなら馬券圏内があったかもしれない。スムーズなレースができれば、いつ重賞を勝ってもおかしくない。

シュトルーヴェは道中12番手を進み、メンバー最速タイの34.0秒で上がって0.2秒差の5着。直線でディマイザキッドに前に入られて追い出しが遅れ、その後もごちゃついてトップギアに入ったのがゴール前だった。最後は鋭く伸びており、スムーズなら馬券圏内があったかもしれない。昨年の目黒記念を58.5キロを背負って勝った馬が59キロを背負って地力を見せた。

ホーエリートは3番手からメンバー13位タイの34.7秒で上がって0.2秒差の6着。2着に入った目黒記念はスローペースで後半5F58.3秒で持続力が問われたが、今回は上がり勝負に傾いて切れ負けした。目黒記念2着があるため、AR共和国杯を使ったが、来年はエリザベス女王杯を目指すことになりそうだ。

ニシノレヴナントは16番手からメンバー最速の34.0秒で追い込んで0.3秒差の9着。前走オクトーバーSをメンバー最速の32.9秒で大外一気を決めたが、そのレースを踏襲して追い込むレースをしたが、結果的に位置取りが後ろ過ぎた。大逃げした馬は前半5F60.3秒。柔軟性を持って騎乗しないと厳しい。

ボルドグフーシュは4番手からメンバー16位タイの34.9秒で上がって0.4秒差の14着。テン乗りの横山武騎手が騎乗し、いつもとは違う先行するレースをして直線で伸び切れなかった。パドックを見ると馬体のバランス、気配が良くなっており復調気配を感じさせた。まともなレースができれば復活がありそうだ。

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