ヴィクトリアマイル
レース回顧

エンブロイダリーは12番枠から6番手の外を進み、メンバー5位タイの33.0秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分30秒9。後半5Fは56.3秒、上がりは33.6秒、ラップは11.1−11.2−11.3秒。Bコースに変更されて荒れた内がカバーされた。前週のNHKマイルCほど外が有利な馬場ではなかったが、外から差した1、2、3番人気で人気通りの決着になった。東京は1週後ごとに馬場が変わり、それにあったレースをした騎手が上位に来ている。特にルメール騎手は人気馬に騎乗するとベストのポジションにつけている。

エンブロイダリーは道中チェルヴィニアの後ろで脚をタメ、直線で追い出しを待つ余裕があり、ルメール騎手が追い出すとあっさり抜け出してG1−3勝目を挙げた。昨年クイーンCを1分32秒2で2馬身半差で圧勝したが、勝ちタイムは前週の東京新聞杯より0.4秒速かった。やはり東京芝1600mは合っているのだろう。超高速馬場で後半5F56.3秒というのは、20年にアーモンドアイが勝ったときの56.4秒より0.1秒速い。これで過去10年でルメール騎手は[5−2−1−1]、1番人気なら[4−0−1−0]。安田記念は使わず次走は未定。

カムニャックは7番手からメンバー7位タイの33.1秒で上がって0.2秒差の2着。外の前にいたエンブロイダリーを見ながら進め、直線で自分のスペースを確保して川田騎手が目一杯に追ったが、最後までエンブロイダリーに追いつけなかった。阪神牝馬Sはエンブロイダリーにクビ差まで迫ったが、今回は1馬身1/4差をつけられた。2戦連続でマイルの高速決着に対応できたが、今回はエンブロイダリーが絶好調だった。カムニャックは輸送をクリアしてパドックでは落ち着いて周回していた。春はマイルを使ったが、秋は距離を延ばしてエリザベス女王杯が目標になりそうだ。

クイーンズウォークは8番手からメンバー7位タイの33.1秒で上がって0.5秒差の3着。道中カムニャックを見ながら進め、直線で外に出して伸びてきたが、エンブロイダリー、カムニャックに追いつけなかった。昨年のヴィクトリアマイルは前半5F56.8秒のハイペースで3位の33.6秒で上がって2着に突っ込んだが、今年は前半5F57.3秒でエンブロイダリーの位置がベストポジションだった。それでもテン乗りの西村淳騎手がある程度ロスなく回って力を出している。小倉牝馬Sで6着に負けた後は全て左回りを使っている。秋は昨年9着に負けた天皇賞(秋)でリベンジか。

エリカエクスプレスは前半3F34.6秒、5F57.3秒で逃げ、メンバー15位タイの34.1秒で上がって0.5秒差の4着。ゴールした瞬間、武豊騎手も3着と思ったようだが、写真判定の結果は3着にハナ差の4着だった。逃げると思われたアイサンサンが出遅れたことで武豊騎手が前も残れる絶妙なペースで進み、直線でしぶとく粘ったが、最後に切れ負けした。東京向きではない馬が1分31秒4で走って力は出している。小回りコースが合うため、次走はクイーンS、札幌記念あたりか。

ココナッツブラウンは11番手からメンバー2位タイの32.9秒で上がって0.5秒差の5着。3着クイーンズウォークとはハナ+頭差で同タイムで走っている。1〜4着馬の上がりを上回っただけにもう1、2列前につけられれば馬券圏内があったかもしれない。長距離輸送をして馬体8キロ増。徐々に輸送をクリアできるようになってきている。夏の北海道では[2−3−0−0]で連対を確保。今年もクイーンS、札幌記念を使うことになりそうだ。

ニシノティアモは16番枠スタートから2番手につけ、メンバー15位タイの34.1秒で上がって0.6秒差の6着。津村騎手が外枠から積極的なレースをしたが、最後は切れ負けし、逃げたエリカエプスプレスも交わせなかった。それでも久々の芝1600mで1分31秒5で走ったように力があることを示した。良馬場の芝1800mは[2−0−1−1]で2、3勝Cを優勝。マイルより脚をタメられる中距離が合っている。

アイサンサンは出遅れて16番手を進み、メンバー2位タイの32.9秒で上がって0.9秒差の13着。逃げて2連勝中の上がり馬が出遅れてレースにならなかった。愛知杯を逃げて1分19秒6で勝ったが、過去10年の芝1400m重賞で大外18番枠から勝った馬、逃げ切った馬はアイサンサンしかいない。ある程度速い流れで飛ばしてもラスト3Fを11秒台のラップで走れるタイプ。エリカエプスプレスが4着に粘っただけに逃げていれば馬券に絡んだのではないか。夏はサマーマイルシリーズを狙う予定。

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