■8/9 しなやかな馬体 トリプレックス

7月21日の3歳未勝利(小倉芝1800m)で5馬身差で圧勝したトリプレックスを取り上げたい。これまで6戦して未勝利だったが、ガレていた馬体が回復して、やっとこの本来の馬体になってきたのが勝因のひとつだろう。勝ちタイムは1分48秒5と大したことはないが、時計だけでは計れない魅力をこの馬には感じてしまう。

トリプレックスの初戦から3戦までを武豊騎手が手綱を取ったからもこの馬の素質がどう評価されているかが分かる。ただし、結果は3戦して4、2、5着。結局、馬体が430キロまで減ってしまい休養に入った。復帰戦は6月9日の3歳未勝利(名芝1800m)で2着(444キロ)。復帰2戦目は阪神芝2000mで0.4秒差3着(446キロ)。復帰3戦目では452キロになり馬体がフックラとして素晴らしく映った。

トリプレックスの素晴らしさは、何と言っても馬体のしなやかさ。サンデー産駒独特の伸びやかさと気品を兼ね備えている。まだ馬体が完全にしっかりしている訳ではないが、馬の気持ちを大事にしながら使っていけば一気の成長があるかもしれない。トリプレックスの半兄にはアサクサキーマン、全兄にはフサイオーレと血統的にも申し分ない。

復帰2戦目の阪神芝2000mで勝ったのはマルカフルート(母カガミセンカ)、2着は次走でダートで圧勝したビーポジティブ(トゥザヴィクトリーの全妹)、4着はビワパシフィカス(ナリタブライアンの全妹)と良血馬が揃った一戦だった。未勝利戦で目立たないレースだったが、秋華賞のポイントが隠れていたレースになるかもしれない。ダートで圧勝したビーポジティブ同様、トリプレックスの今後の走りに注目していきたい。

★トリプレックス
牝3歳 青鹿毛
西・角居勝彦
馬主:社台レースホース
生産者:社台ファーム
父:サンデーサイレンス
母:トリプルワウ
母父:Coastal
全成績:1-2-1-3
誕生日:1999/3/17

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