■9/10 最強馬伝説を築き上げるか ｷﾝｸﾞｶﾒﾊﾒﾊ
NHKﾏｲﾙCは直線で一頭だけ次元の違う末脚を繰り出して5馬身差の圧勝｡雨で渋った馬場で1分32秒5の好ﾀｲﾑ｡しかもｱﾝｶﾂは最後追っていなかった｡ｸﾛﾌﾈがNHKﾏｲﾙCを勝ったときの末脚も凄かったが､末脚の威力はｷﾝｸﾞｶﾒﾊﾒﾊの方が上｡とにかく凄いｲﾝﾊﾟｸﾄだった｡ﾀﾞｰﾋﾞｰは蛯名騎手のﾊｲｱｰｹﾞｰﾑに3ｺｰﾅｰ手前で来られて早仕掛けになったが､最後まで踏ん張って1馬身半差で快勝した｡勝ちﾀｲﾑ2分23秒3はｺｰｽﾚｺｰﾄ｡
ｷﾝｸﾞｶﾒﾊﾒﾊのいいところは馬体の作り､柔らかさ､心肺機能の強さなど色々あるが､強調したいのは精神面｡ﾀﾞｰﾋﾞｰのﾊﾟﾄﾞｯｸでは落ち着いて一頭だけ古馬の雰囲気だったし､本馬場入場後の大歓声を前にしても全く意に介さずに落ち着き払っていた｡ﾚｰｽでは鞍上の指示に従順だし､騎手は乗りやすいことだろう｡毎日杯でいかにも東京ｺｰｽが向きそうな走りを見せていたが､やはり東京ｺｰｽで最大ﾊﾟﾌｫｰﾏﾝｽを発揮した｡この秋は菊花賞を捨てて天皇賞(秋)とｼﾞｬﾊﾟﾝCに向かうというのは当然だろう｡変則3冠､いや4冠の可能性は十分ある｡
02年のﾀﾞｰﾋﾞｰ馬ﾀﾆﾉｷﾞﾑﾚｯﾄは秋を前にﾘﾀｲｱし､そのまま引退種牡馬入りした｡ﾀﾆﾉｷﾞﾑﾚｯﾄがﾀﾞｰﾋﾞｰで並ぶ間もなく交わしたｼﾝﾎﾞﾘｸﾘｽｴｽがその後古馬G1を4勝した｡秋を楽しみにしていただけに引退というのはかなりｼｮｯｷﾝｸﾞな出来事だった｡それから2年して同じ松田国厩舎からｷﾝｸﾞｶﾒﾍﾒﾊが出た｡春は裂蹄があったようだが､とにかく無事に行って欲しいというのが正直な気持ち｡既に種牡馬としての価値があるだけにどこまで現役を続けるのか分からないが､名馬の走りをしっかりと目に焼き付けたい｡
★ｷﾝｸﾞｶﾒﾊﾒﾊ
牡3歳 鹿毛
[西]松田国厩舎
馬主:金子真人
父:Kingmambo
母:マンファス
母父:Last Tycoon
全成績:6-0-1-0
誕生日:01/03/20
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