日経賞
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■相馬眼予想

中山は晴れ、芝ダートとも良馬場。中山は開催替わりになるが、引き続きAコースで行われる。先週は芝を刈り込んだこと、時期的に芝が成長しやすいこと、内にローラーをかけたことなどで前週より馬場が軽くなったように映った。スプリングSは最後方を進んだフライングアップルが内から伸びて差し切り勝ち。馬場の内は荒れているが、内を通った馬も伸びている。今週も芝刈りを行って中間にローラーをかけたので内を通る馬に注意したい。ただし脚力があれば外から差すことも可能。地力とコース適性が問われる中山芝2500m。そのあたりも重視したい。

次に展開だが、確たる逃げ馬不在。行くとすればフサイチパンドラ、エリモエクスパイアあたりか。好位にトウショウナイト、マツリダゴッホ、中団にネヴァブション、トウカイワイルド、後方からアドマイヤタイトル、インテレットといった展開。前に行った馬がやり合う可能性は低く、流れは落ち着きそう。ゆったりとしたペースで進み、ラスト5Fの持続力勝負が濃厚。過去3年のレースのラスト5Fは59.2秒、59.4秒、59.2秒。過去6年の連対馬12頭のうち逃げて勝ったウインジェネラーレを除く11頭は上がり3Fがメンバー1、2位。レースのラスト5Fを59秒台前半でまとめてメンバー1、2位の末脚を繰り出せる馬というのが好走馬のイメージ。

このあたりと今の調子を加味して狙いたいのはネヴァブション、トウショウナイト。ネヴァブションは中山芝2500m2戦2勝。九十九里特別はラスト5F59.5秒で自身の上がり3Fはメンバー2位の35.1秒。迎春Sはラスト5F60.1秒、上がり3Fメンバー1位の35.8秒。迎春Sは緩急のある流れでラスト5Fが掛かったのは仕方ない。むしろメンバー最速の上がりで外から5馬身突き抜けたことを評価したい。今回は調教を坂路に切り替えたが、動き、気配とも目立ったので力を出せると判断した。斤量56キロで出走できるのも有利。今の充実ぶりで得意コースならG2でも通用するとみる。

トウショウナイトは中山芝2500m[2-1-0-2]。一昨年の日経賞は2着だったが、レースのラスト5F59.4秒で自身の上がり3Fはメンバー2位の35.3秒。昨年は上がり3Fがメンバー3位の34.8秒で4着に終わったが、まだ復調途上だった。今は完全に復調しているので一昨年程度は走れる。57.5キロでAR共和国杯を勝ったように58キロをこなす下地はあるが、ネヴァブションは2キロ軽い56キロ。重賞実績は断然上だが、相手は勢いのある4歳馬で斤量2キロ差があると逆転を許す可能性がある。今調子がいいので、このメンバーなら大きく崩れることはないだろう。

マツリダゴッホはAJCCを圧勝したが、これまでレースのラスト5Fが60秒を切ったことがない。そのため流れが速くなって上がりが掛かった方が折り合い面を考えてもいいが、そうなるとよりスタミナが問われる。青葉賞の走りからスタミナには自信があるとはいえないので、流れが速くなって上がりが掛かっても全てがプラスではない。それに今回は流れは落ち着く予想。微妙なところはあるが、今充実しているし、折り合いさえつけば、ラスト5F60秒台を切れるのではないか。推測の域を出ないため、ネヴァブション、トウショウナイトより確度は下がるが狙い目はあるとみる。

インテレットはAJCCで最後方から追い込んで2着。菊花賞でもメンバー2位の34.0秒で6着に追い込んでいる。今回も出遅れて追い込む競馬になりそうだが、馬券圏内に突入するには展開の助けが必要。馬場が軽くなったのもプラスとはいえない。フサイチパンドラは昨年レベルの高い牝馬重賞戦線で善戦し、繰り上がりもエリザベス女王杯を勝った。ジャパンCはメイショウサムソンに先着して5着。このあたりから牡馬相手のG2でも通用する下地はある。ただし、きんせんか賞以降、上がり3Fがメンバー3位以内がない。ローラーをかけた内をロスなく回ってどうかといったところ。この2頭は押さえまで。

あとは穴馬でアドマイヤタイトル。12月に復帰して4戦3勝。重馬場になったアメジストS以外は勝っており、中山で2勝を挙げている。前走のサンシャインSは後方2番手から捲くって2分32秒0の好タイムで快勝。馬場は違うが、このタイムは有馬記念のディープインパクトと0.1秒差。レースのラスト5F59.2秒で自身の上がり3Fはメンバー1位の35.2秒と条件を満たす。田中勝騎手がここでもやれそうな気がするとコメント。ただし競馬は時計だけでは計れないものがあり、今回は前走とはメンバーが違う。激走の下地はあるが、そこがどうか。ただ最終調教で馬体の作り、気配は目立っていた。

◎ネヴァブション
○トウショウナイト
▲マツリダゴッホ
△アドマイヤタイトル
注インテレット
☆フサイチパンドラ