阪神大賞典
2000/3/19 阪神競馬場 G2 芝3000m

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相馬眼予想

 このメンバーなら、3頭の競馬で間違いない。予想のポイントは、 馬場状態(重馬場)、調子、人気の3点。これについて3頭がどうか検討してみた。

ナリタトップロード
 掻き込む走法のため重馬場はほとんど苦にしない。逆に他が気にする分有利だ。 ひと叩きすることで素早さが出てきており、調子は上向き。調教の動きを見る限り 90%以上は仕上がっている。今回は3番人気が予想され、人気がなければ、渡辺 騎手にもプレッシャーがかからず、楽に騎乗できるのもプラス。

ラスカルスズカ
 重馬場でも沈み込む走法で掻き込む力も強いのでこなせないことはない。体型から 馬力ある末脚勝負型なので時計がかかる馬場は歓迎のタイプ。万葉Sを勝った後、 成長を止めないようにじっくりとそしてしっかりと乗り込まれ、それに応えるよう に馬体は成長している。菊花賞からの成長度ではこの馬が1番だ。1週前には 少し太く見えたが、今週のひと追いでほぼ万全に仕上がっている。このレースの 驚異的な連対率を誇る武豊騎手だけに人気は気にしなくてよいだろう。

テイエムオペラオー
 馬場が荒れた皐月賞を勝ったことで重馬場得意と思われているが、走法からは得意 とは思えない。どちらかと言うと良馬場で最後の切れで勝負するタイプ。調子は まあまあだが、前走からの上積みは調教状態からはほとんど感じられない。菊花賞 、ステイヤーズSと三千以上のレースを使い、有馬記念でも激走しており、これ 以上の上積みを要求するのも? 今回は1番人気確実で和田騎手にも相当のプレッ シャーがかかり、スローの展開で先にスパートせざるを得ない点も有利とは言えない。

 上記予想のポイントから、全ての条件が向くナリタトップロードを狙う。 アドマイヤベガとのレースでは瞬発力でかなわないため必然的に前での競馬になったが、 本来は息の長い末脚と切れで勝負するタイプ。今回も前走同様オペラオーの後ろを 徹底マークし、直線で外から差す競馬。同斤で馬場の良い外を通れれば、今回は オペラオーには負けないだろう。菊花賞馬として、天皇賞に向け視界良好と行きたい。
 2着は抜群の成長度を誇るラスカルスズカだ。菊花賞が5戦目で2頭との差は わずかだったことを考えると成長著しい今回は突き抜けても不思議でない。また今回 は2頭とは2キロ差があり、鞍上が武豊騎手と条件が揃った。アドマイヤベガで 2頭との競馬をしている武豊騎手に策がないわけがないだろう。
 テイエムオペラオーは、前走でトップロードに一度差されたのに関わらず、差し 返した点は手応えが悪く見えていただけにすごく評価できるが、今回は上記から判断して 狙いを下げる。

 勝負馬券は、ナリタトップロードの単。

    ◎ナリタトップロード
    ○ラスカルスズカ

レース結果

着順 予想 枠番 馬番 馬名 騎手 重量 体重 増減 タイム 人気
1   1 1 テイエムオペラオー 和 田 58 472 - 6 3:09.4 1
2 3 3 ラスカルスズカ 武 豊 56 480 0 09.8 2
3 5 5 ナリタトップロード 渡 辺 58 482 - 6 09.8 3
4   4 4 ホットシークレット 福 永 56 460 - 4 10.3 5
5   6 6 トシザブイ 河 内 56 484 + 2 10.4 7
6   7 7 ジョーヤマト 須 貝 57 470 + 2 10.5 8
7   2 2 タマモイナズマ 小 原 57 452 - 2 10.6 6
8   8 8 メジロロンザン 吉 田 56 484 - 6 10.7 4
9   8 9 サクセスエナジー 四 位 56 480 0 12.5 9

単勝複勝枠連馬連ワイド
1番1番3番5番 1- 3 1- 3 1- 3 1- 5 3- 5
200円100円100円100円240円240円100円100円100円


レース回顧
 トップロード無念の3着。馬体も仕上がっていただけに、オペラーとの現時点での 力差がはっきり出てしまった感じだ。ただ1点だけ不安要素がパドックで見受けら れたところがあるので、まだ完敗とは言い切れない。万全なら本番では差は詰まるだろう。 それにしてもオペラオーの強さだけが、目に付いたレース。ラスカルは56キロで オペラーにあの着差だと本番は苦しい気もするが、そこは天才武豊騎手。逆転に向け 秘策を頭の中で練っているに違いない。今年の天皇賞も面白そうだ。では、回顧です。

 ホットシークレットの大逃げで乱ペースの展開。向こう正面であれだけ離されて しまうと有力各馬はいつ仕掛るかヤキモキしたに違いない。3コーナー手前から一気に ペースが上がり、厳しいレースの始まり。直線では、みんなが予想した通り実力が 抜けた3頭のレース。強い馬たちが強いレースをするところも競馬の醍醐味。最後の 直線はさすがに力が入った。

 テイエムオペラオーは、3強の中では最も前でレースを進め、直線で和田騎手 が指示するとスパッと伸びて1着。仕掛けどころが難しいレースだったが、他の2頭より 前にいたのに関わらず、2頭よりも早い上がりを使ったのだから恐れ入った。仕掛けの ポイントもズバリで和田騎手も最高の騎乗ができた。こちらが予想通り展開的にオペラー には不利なレースであったが、考えを改めなければならない。ズバリ相当奥がありそうな 馬だ。やや重の馬場も問題にしなかったところも見直したい。これで天皇賞は1番人気 確実。天皇賞までにこの馬の欠点、武豊騎手の秘策を研究してもう1度勝負を挑みたい。 強い馬の弱点を見抜いて、切ることも競馬の楽しさのひとつだ。

 ○ラスカルスズカは、トップロードと一緒に進み、勝負所でひと呼吸おいて スパートするも、トップロードの追撃を凌ぐのが精一杯で2着。間隔が開いていたので 馬体も少し余裕があり、また前走が弱い相手のレースだったので、次走は上積みが見込 めるだろう。このレースぶりでまだ7戦目というのだから凄い素質だ。馬の顔つき、目 つきがだんだんと変わってきているのが非常に目につき、馬体も一段とパワーアップし ている。天皇賞はオペラオーを負かす競馬が焦点になるが、思い切って逃げる手もある。

 ◎ナリタトップロードは、オペラオーのスパートを待って一緒にスパートする も手応えの悪さは歴然で直線いつもの伸びが見られずに3着敗退。パドックで前脚の出 の悪さ、硬さが目立ち馬体の仕上がりは良くても何かぎこちなさを感じた。調教駆け する同馬は、調教の負担が大きいのかもしれない。陣営も分かっているはずなので、 天皇賞に向けて調教を変えることになるだろう。オペラオーにどうすれば勝てるの だろうか? 陣営と一緒にこのテーマに天皇賞当日まで挑んで行く。


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