高松宮記念
2000/03/26 中京競馬場 芝1200m

| Home | 予想 | 結果 | 回顧 | 2000年結果 |

相馬眼予想

 最内のメジロダーリングとアグネスワールドが逃げてハイペースの展開。G1だけに 前半3Fは33秒台前半で進むのは間違いないところ。土曜の時点で芝は良でもダート は重で芝も降雨の影響が多少はある。馬場も8日目で内側は荒れてきており、時計は若干 掛かっている。このことから、勝ちタイムは1分7秒後半で決着すると見る。逃げ馬なら 前半3Fを33.2秒で行き、後半3Fを34.7秒で上がれば勝てる計算だ。 このレースのポイントは、道中でいかに息を入れるかとスプリンターズS好走馬の中京 コース適性をどう見抜くかだ。中京コースは、スタートしてすぐ下り坂でスピードに乗り やすいコース形態。この下り坂を利用してスピードに乗れれば、道中で息を入れること もそんなに難しいものではない。

 ◎アグネスワールド  好スタートから一気にスピードに乗り、父 ダンジグから受け継いだ持ち前のスピードで3コーナー手前では息を入れることも容易 だろう。阪急杯を使えなかったのは確かに痛いが、昨年は海外遠征もあり使い込んで いただけにいい休養になったと判断したい。今週の調教も先週よりも手応えが良く、 馬なりで最後まで伸びた点を見ると仕上がりは万全だ。
 昨年の高松宮記念は横山典騎手が騎乗し5着だったが、その当時とは馬が変わっている。 横山典騎手がコーナーでの加速がイマイチと言っているが、昨年は馬場もかなり荒れて おり、良馬場発表でも滑りやすい馬場だったのは確か。今の馬場状態なら、気にすること もないだろう。小倉の北九州記念で出した1分6秒5の日本レコードは、この馬の武器で あるスピードを最も生かしたレース。今回も同じパターンでブラックホークに借りを返す だろう。スタート後の好ダッシュからスピードに乗り、最後まで一貫したスピードで押し 切るアグネスワールドが1着でゴール。62キロを背負いフランスG1を勝った 底力を存分に見せてくれるだろう。鞍上の武豊騎手との相性も5301なところも強力な プッシュ材料。内が荒れてきているだけに4コーナーから直線は外をまわり、差し追い 込み馬を外に膨らませ、アドバンテージをとる騎乗。5番枠を引いたのも 絶好で負ける要素はほとんどないと考える。

 ○マイネルラヴ  叩き3戦目で久々に調子がいい状態で出走できそうで一週前 調教はウッドコース5F59秒台の1番時計。今週は坂路で軽めだが、馬体は仕上がっ ており、毛つやもピカピカで好調だ。今までは最終調教で仕上げようと強めに追って いたが、今回の余裕の軽め調教はこの馬にはいい方にでると見た。持ち前の下を向いた 走りで下り坂でスピードに乗り、道中は前に馬を置きじっと我慢の競馬。3,4コーナー 中間で一気にスパートし、直線で切れのある末脚を披露し2着を確保。上手く溜めれば、 末は切れるのは分かっており、スプリンターズSと同じテツを蛯名騎手が踏むことは ないだろう。パドックであのギラギラとした気合が戻っていれば、更に好走する確率 は増す。パドックでうるさいぐらいの方がいい。

 ▲ブラックホーク  坂路調教でレコードタイムをたたき出し調子は いいが器用さと潜在的なスピードという点で狙いを下げた。スプリンターズSは、 1番人気でなく、横山典騎手はその週の初めに脚を負傷し、騎乗に力みがなかったこと も事実。今回は1番人気でかつアグネスワールドの絶好の手応えを見れば、早めに スパートしないわけには行かないだろう。調子の良さと地力の違いで強引なレースでも 最後の直線では止まりはしないが切れる脚はないはず。中京コースに限っては、大型馬 なだけに器用さという点がネックになるはずでヒシアケボノと同等の評価としたい。

 △スギノハヤカゼ  前走の阪急杯で20ヶ月半の 休み明け、負担重量59キロ、出遅れと3つのマイナス条件が揃ったのにも関わらず、 直線は切れる脚を使ってブラックホークと0.6秒差。ひと叩きしたことで馬体も絞れ 前走よりは走れるだろう。調教は終いバタバタだが、これは昔からのもので心配無用。 中京千ニは3勝と庭にしている点、スプリンターズSでタイキシャトルの2着した 実力から上位に来て当然の馬。スタートさえ5分ならいい競馬ができるだろう。

 結局はスプリンターズSで1,2着したことのある4頭になったが、この4頭の壁は 相当高いと見る。敢えて狙うなら、馬群を割るのが得意で調教もいい ブロードアピールとスプリンターズSで末脚が目立った キングヘイローの2頭か。

    勝負馬券:馬連 アグネスワールド − マイネルラヴ

     ◎アグネスワールド
     ○マイネルラヴ
     ▲ブラックホーク
     △スギノハヤカゼ

レース結果

着順 予想 枠番 馬番 馬名 騎手 重量 体重 増減 タイム 人気
1   7 13 キングヘイロー 柴田善 57 490 - 4 1:08.6 4
2   4 7 ディヴァインライト 福 永 57 460 - 4 08.6 8
3 3 5 アグネスワールド 武 豊 57 510 + 2 08.7 2
4 8 16 ブラックホーク 横山典 57 534 +10 08.7 1
5   2 4 トキオパーフェクト 岡 部 57 456 - 6 08.8 9
6 6 12 スギノハヤカゼ 田島裕 57 500 - 2 08.8 7
7   7 14 マイネルマックス 勝 浦 57 508 - 4 08.9 12
8   2 3 ブロードアピール 武 幸 55 460 - 6 08.9 5
9   4 8 トロットスター 後 藤 57 450 0 09.0 11
10   5 10 タイガーチャンプ 山田和 57 464 0 09.1 16
11   3 6 ダイタクヤマト 高橋亮 57 512 +16 09.1 13
12   1 2 タイキダイヤ 四 位 55 474 0 09.1 6
13   8 17 スピードスター 吉田稔 57 484 - 4 09.3 17
14   1 1 メジロダーリング 吉 田 55 486 - 2 09.4 10
15   5 9 シンボリスウォード 橋本広 57 494 0 09.4 14
16 8 15 マイネルラヴ 蛯 名 57 508 - 4 09.8 3
17   6 11 ストーミーサンディ 鹿 戸 57 430 -10 10.5 15

単勝複勝枠連馬連ワイド
13番13番7番5番 4- 7 7-13 7-13 5-13 5- 7
1270円370円530円140円8300円16330円3170円760円1000円


レース回顧

 キングヘイローがついにG1制覇。スプリンターズSで見せた末脚はG1級なのは 分かっていたが、前走の大敗、覇気のない調教、小回りの中京コースと買う材料が 少なすぎただけに手を出せなかった。キングヘイローを追いかけてきた人は、スッキリ 胸が晴れるような思いで、久々に勝利の美酒を味わったことだろう。それにしても、 マイネルラヴが16着とは、、、、。では、回顧です。

 キングヘイローは、中団よりやや後ろを進み、 直線外で出して一気の追い込み。 ゴール前でギリギリ前を捕らえて1着でゴール。3コーナー手前で馬なりで7番手まで 上がり、4コーナーまでに少々抑えて息を入れていた。テンのスピードもあり、この馬に こんな競馬ができるのかと考えさせられる内容であった。ゴール前の怒涛の末脚は、 キングヘイロー自身と柴田騎手の執念といったところか。キングヘイローには1番の思い入れが ある福永騎手が2着のところも非常に面白い結果だ。今後は安田記念を目指すことに なるが、知っての通り暖かくなると極端に駄目になるタイプ。馬体重には特に注意を払い たい。
 蛇足だが、当ページのG1馬を探せ!のコーナーを先日から執筆中で、G1馬に なる前兆を整理していた。その際、スプリンターズSで驚異的な末脚を使い3着 したキングヘイローを取り上げていたのだが、、、、。それでも印をつけれないのだから、 競馬はムズカシイ。競馬ファンにとって、キングヘイローがG1制覇をいつするのか を当てるのもかなりの楽しみだと思っていただけに非常に残念だ。残るステイゴールドで、、、。

 ディヴァインライトは、中団を無理なく進み、 直線で馬群を割ってアグネスを 交わし2着を確保。馬群を割る時の一瞬の切れは、非常に目を引いた。この馬の一番の 長所である一瞬の切れを見抜き、見事に引き出した福永騎手のファインプレーだ。 福永騎手は昨年からG1での好走が目立っており、今後も注意が必要だ。

 ◎アグネスワールドは、スタート後2番手 を進み、3コーナーでは早くも先頭 の競馬。前半33.1秒にも関わらず、後方を離せずに苦しい展開。直線は35.6秒と 失速し3着が精一杯。ペースは予想通りであったが、3コーナーで後ろが既に襲い掛かっ てきており、息が入れられなかった。武豊騎手もこの点が誤算だろう。最後はディヴァ インライトを差し返す根性を見せていたが完敗だろう。後半35.6秒はいかにも掛り 過ぎで、これが使っていた馬との違いなのか?パドックでは、馬体も良く見えほぼ万全の 仕上げり、強いて言うなら、気合面がいつもより少し不足していた程度で何ら問題なく 見えたのだが、、、、。次走は海外かもしれないが、がんばってもらいたい。追いかけ たい馬。

 ▲ブラックホークは、5,6番手を追走し、 いつもの競馬。最後は伸びるも いつもの切れがなく4着まで。この結果は予想通りで敢えて深くは言わないが、 有馬記念のナリタトップロードがそうだったように、絶好調になり過ぎるのも競馬では 良くないのかもしれない。今回の負けで海外は白紙で京王杯SC、安田記念になる そうだ。千四の京王杯SCでは当然狙えるだろう。

 △スギノハヤカゼは、スタートも良く中団を 楽に追走し直線伸びるも6着。 勝ち馬から0.2秒差なら好走と言っていいだろう。馬体も絞れ、張りがあり、毛づやも 良くなっており、だいぶ全盛期の体に近づいた印象。長期休み明けの馬は毎回言うように 5戦目が狙い目だが、この仕上がりなら次走にも狙えそうだ。年とともにズブくなって きており、千六の安田記念でも好勝負できるだろう。

 ○マイネルラヴは、6番手と先行し、直線に 向くと全く伸びずに16着大敗。 パドックでは、予想外におとなしいところが気になったが、黒光りする馬体は目に付き 仕上がりは決して悪くなく見えた。それなのにこの大敗はいったいどうしたのだろう。 一週前の調教はウッドでレコードタイム、レースの週は坂路で全くの軽め、軽めでも馬体の張り、 脚捌きから好調と判断したのだが、軽くしかできなかった理由があるのだろうか? 次走は相当人気を落としそうだが、まだまだ見限れない馬。復活に期待する。


| Home | 予想 | 結果 | 回顧 | 2000年結果 |